2021年10月31日日曜日

租税貨幣論は古代日本の貨幣をよく説明しない

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税で貨幣を回収することが、貨幣価値を維持し、貨幣の流通を促進しており、何かの実物資産の本位制である必要も、支払手段の強制も必要がないと言う租税貨幣論*1が、古代日本の貨幣によく当てはまると言う話を見かけた。しかし、検討してみたのだが当てはまりは悪い。税と無関係に流通していた私鋳銭もあり、政府貨幣も絹布けんぷ麻布あさふとの納税時公定交換レートが通貨価値を定めており、支払手段の強制もされていた。

2021年10月22日金曜日

出産適齢期の女性の労働力率と合計特殊出生率には負の相関があるよ

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女子の進学率と収入を低く抑えるのが少子化対策の最適解と言う主張の反論に、女性の労働力率と合計特殊出生率との間に正の相関があると言う反論が加えられていたのだが、どちらも問題があるので指摘したい。

まず、女子の進学と就業を減らすのは少子化対策に有効かも知れないのだが、それが女子の厚生改善もたらすとは限らないので最適解とは言えない。少なくとも自明ではない。

2021年10月20日水曜日

日本共産党の皆さん、「子どもを性虐待・性的搾取の対象とすることを許さない社会的な合意」は既にあるよ

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日本共産党が2021年10月31日の第49回衆議院議員総選挙にあわせた総選挙政策で、非実在児童ポルノの規制を訴えていると話題になっている*1。表現の自由戦士の皆さんの批判をざっと眺めてみたのだが、さらっと入れられている誤った前提に気づいていないようだ。「非実在児童ポルノは…誤った社会的観念を広め」に気をとられすぎ*2

2021年10月18日月曜日

OECD加盟国に限っても、ジェンダーギャップ指数と合計特殊出生率に正の相関はないよ

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ジェンダーギャップ指数はかなり癖がある指標で*1、何かの分析で使うのにはお勧めできないのだが、先進国において「ジェンダーギャップ指数が高い(男女格差が少ない)ほど、出生率は高まる傾向」などと言い出す人々をぽつぽつと見かけるようになった。そんな話を請け売りしている社会学の大学教員もいるのだが、そんな傾向は明らかには観察されないので指摘したい。

2021年10月17日日曜日

ネット界隈の侮辱や名誉毀損の取り締まりを厳しくすることは可能なのだが

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ネット界隈の罵詈雑言を問題にしたONLINE SAFETY FOR SISTERSなる社会運動をはじめようとした石川優実氏らフェミニストの皆様なのだが、そのウェブページの一文が批判され、さらに批判への対処方法が多数から非難される炎上状態になっている*1。この件に関しては石川氏の対処に非があると思うが、法律によってネット界隈の罵詈雑言を止めようと言う主張自体は一考に価する。

2021年10月15日金曜日

美味しいコーヒーを淹れる5つのコツ

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秋が深まりホットコーヒーが美味しくなる季節だが、美味しいドリップコーヒーを淹れる5つのコツがリストされていた*1。ちょっと教条的なその内容をざっと順番を変えて紹介すると、

2021年10月14日木曜日

明治維新のドタバタ感が面白い『氏名の誕生 — 江戸時代の名前はなぜ消えたのか』

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尾脇秀和氏の『氏名の誕生 — 江戸時代の名前はなぜ消えたのか』が評判だったので拝読したみたのだが、中盤からツボにはまる面白さがあったので紹介したい。

本書は現在の日本人の名前(氏名)の構造がいつどのように定まったかを、江戸時代からの変遷を追いかけて説明する本だ。こう書くと歴史マニア向けっぽい感じがするのだが、一般の日本史学習者にとって本当は重要な教養であると同時に、開発途上国の行政改革の理解という意味でも重要な逸話の紹介になっている。

2021年10月13日水曜日

安倍内閣の残滓で終わった菅内閣で考える「強い官邸」の御利益

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岸田内閣の発足直後だが、菅政権を総括してくれと言う御題があったので振り返ってみた。独自色を出す前に終わってしまったので安倍内閣の残滓と評するのが適切な気がするが、安倍内閣と同様に「強い官邸」の限界を示していた。

2021年10月7日木曜日

社会学方面で移民をどう考えているか分かる『移民と日本社会』

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在日韓国・朝鮮人はもちろん、飲食店やコンビニで中国人やベトナム人と接する機会は多いわけで、日本社会に在日外国人が溶け込んでいるのは間違いない。留学生であったり、外国人技能実習生であったり、在留資格は様々なのだが、定義上はすべて移民に分類される。気づいたら日本も移民に随分と依存した社会になっていた。その割には移民政策が選挙の争点になったりしないので不安になる。ぼちぼちと新書のトピックにはなっているのだが。