2020年2月26日水曜日

ネット論客の青識亜論氏の反転可能性テストが、よく考えると成立していない件

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ネット論客の青識亜論氏が、元グラビアアイドル/現ライターの石川優実氏の発言を捏造したように見える氏のツイートが名誉毀損になりかねない*1と、弁護士勢から怒られ*2、反転可能性テストであると弁解していたのだが、反転可能性テストにもなっていないことを指摘したい。青識亜論氏は既に謝罪し問題のツイートを削除していて、反転可能性テストになっていないという批判も目に留めてくれているようなのだが、石川氏のアンチでこの問題を気にしていない人々が多い気がしたので。

「ある状況にある人物がある行為をする(or される)ことが道徳的である」と言う主張に普遍化可能性があるか確かめるために、「同じ状況にある異なる人物が同じ行為をする(or される)ことが道徳的である」かを考察することを反転可能性テストと言う*3。入れ替えるものはもちろん、形式に注意しないと成立しない。

問題のツイートのキャプチャ画像を変更したものが以下になって、モザイク部分が「石川氏」になっていた。モザイク人物の発言は検索すると、すべて石川優実氏の違う文脈での言葉にひっかかる。

青識亜論氏の上のツイートは、明示されない元となる石川氏のツイートとあわせて、異なる状況に同じ人物が同じ発言をした反実仮想になっている。道徳的行為者ではなく状況を入れ替えたら、反転可能性テストにならない*4。また、異なる状況に、異なる道徳的判断を含んだ発言をするのは当然なので、主張の一貫性の無さを示すことにも失敗している。石川氏にとって異なる状況になると言うのを、もう少し詳しく説明しておこう。

  • ②の元となったツイートの「フェミニストが男性専用車両を作ってあげる義理はない」は、普遍化をすると、例えば「ある集団の為に活動している人々には、その集団以外の人々のために活動する義理はない」になるので、フェミニストである石川氏に女性の訴えをぶつけて断らせたら論理が変わってしまう。
  • ③の元となったツイートは、加害行為を行って来た(と石川氏が考える)オタクが、(石川氏から見て)狂言でツイフェミから加害されていると嘆いているから、石川氏が「被害者ぶってんじゃねえよ!」と言っているわけで、石川氏から見ると明確に異なる。
  • ①に関しては、元ツイートの個人的不快を《テレビ番組のコメンテーターの発言に感じる人》は不快なものは見るべからずと言う道徳律と、個人的不快を《萌え絵のポスターに感じる人》は不快なものは見るべからずと言う道徳律との反転可能性テストを意図したのだと思うが、石川氏が個人的に不快だから萌え絵のポスターはやめるべしと言っていないと藁人形論法になる。

反転可能性テストをするのであれば、形式を整えよう; 状況が同じと見なせる(と説明可能な)、人物を入れ替える前の命題と、人物を入れ替えた後の命題を並べるべき。問題になった青識亜論氏のツイートのような論理的に破綻している煽りは、例え合法であっても対話している風を見せかけた対話を拒絶する行為になるので、今後は止めることを勧めたい。

*1ミソジニストが言いそうなことを、フェミニストである石川氏が主張したように取られかねない。

*2青識亜論氏 #kutoo 石川優実氏に対して名誉棄損にあたりうるツイートがされたと弁護士から指摘、なお、過去にもやらかしてる模様 - Togetter

*3典型的には、「Bに勝手にお菓子を食われたAが、Bをぐーで殴るのは許容される」⇔「Aに勝手にお菓子を食われたBが、Aをぐーで殴るのは許容される」と言うように、二人の人物の立場を入れ替えることになる。されて嫌なことを相手にするなと言う、ごく普通の道徳律。

*4アンチフェミと石川氏、女性と女性蔑視主義者(ミソジニスト)のそれぞれの関係は似たようなものであろうから、モザイクをミソジニストにすれば、反転可能性テスト的なモノにはなる — ミソジニストのこれらの態度、ケシカランですよね。あなたの今までの態度も、ケシカランと言えるのではありませんか?

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