2015年2月5日木曜日

疑似科学ニュースの雇用に関する認知的不協和をつついてみる(3)

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前のエントリーの「今でも就業者数は断続的で階段状に動くと信じているのか?(yes/no)」と言う問いかけに関して、(1)季節調整の方法は問題ではない、(2)1年を通じて雇用は変動する、(3)雇用主の年間採用計画は4月に決定されると言う主張が返ってきた。問いに対する答えは明確では無いが、(2)からnoと読める。一応、決着がついた。

1. 季節調整を疑い、断続的で階段状と主張していたのでは?

疑似科学ニュースのメカAG氏は当初「季節調整値がそれほど当てになるとはおもえない」と主張していたし、メカAG氏は就業者数など雇用データが階段状であると主張していると図示して指摘したところ、「俺が指摘していることは基本的には上記の図」とまで言って来たので、大きく見解を変えたことになる。

2.「雇用が増えたのはアベノミクスのせいじゃない?」の?は?

さらに、メカAG氏は「雇用が増えたのはアベノミクスのせいじゃない?」と、2013年3月までの就業者数の変化をアベノミクスの成果である可能性も主張していた。メカAG氏の新たな主張(3)から考えれば、2013年3月までの就業者数の変化は2012年4月に大きく定まっていることになる。主張の一番大きなところも維持できていない。

3. 採用計画の策定時期は、計量分析に影響を与えない

補足しておくと、メカAG氏の新たな主張(3)についてだが、もともとの計量分析への批判としては意味が無い。推定モデルは就業者数の変化を時間で説明しているだけで、傾向変化の原因は推論でしかないからだ。データ的に2012年9月を底に減少から増加に転換していると言う観察結果しかないので、2012年4月の意思決定の影響であると推論しても何ら不整合な所は無い。

4. 企業の採用計画に関して予断が多い

細かい所もまだ気になる。年度の初まりは4月と思い込んでいるようだが、9月や12月と言う企業も多い。9月と12月の企業数を足すと、4月の企業数に匹敵するはずだ。また、計画性のある大企業よりも中小企業の方が圧倒的に多いわけで、採用計画については何かの文献や統計で説を確認する必要があるだろう。窮屈に感じると思うが、予断は避ける方が望ましい。

5. 計量分析の結果自体は信じる必要はない

誤解を産みそうだから言及しておくが、回帰直線だがつながった二本線(SPLINE REGRESSION)が妥当な分析とは限らず、ランダムウォークでは無いか、自己回帰モデル(AR)では無いかと言った批判もある。目分量で二本の線を描くよりましと言うだけしかない。指摘しておいたがAR(1)をもとに2013年8月が転換と主張する事もできる。どれが妥当かは統計学的にテクニカルな議論になる。

6. 何かを主張する前に必要な知識

メカAG氏は全般として主張が明確でないだけでは無く、上の通り一貫性が見られない。かつ論拠として挙げることが、単なる思い付きに見える。疑問や感想を自由に書くことは否定しないが、文献などをもう少し参照したほうが説得力が増すし、経済分析や計量分析の基本的な知識は押さえておかないと、頓珍漢な事を言い続けることになると思う。「経済学を知ったかぶりするための独学方法」に基本的な知識が身につく学習教材をリストしておいた。読みきるのは大変だと思うが、頑張って欲しい。

追記(2015/02/05 20:15):コメントが返ってきたのだが、認知的不協和が悪化してしまった。長々と議論が続くが、想定している時間と雇用量のモデルが一貫できていない。連続モデル、階段モデル、どちらを主張しているのであろうか?

どちら、もしくはランダムウォークなどの他のモデルを明示した上で、以下の実データの特色と整合的なことを論証して欲しい。多肢選択的な問いかけに対して長々と反論はしても、明確な答えは出さないのが偽科学の信奉者だったりするのではあるが。

追記(2015/02/06 02:42):「ずっと主張してるのは、階段モデルだよ?」とコメントが来たのだが、これだと「1年を通じて雇用は変動する」ことは無いので主張に一貫性がないし、上図の通りデータ的にも合致しない。本当に認知的不協和を起こしているようだ。

追記(2015/02/06 14:20):「意思決定は階段モデルで、その意志を反映した実際の雇用は通年で変化すると言ってるだろうに」とリプライが来たのだが、すると計量分析をしている対象は実際の就業者数であるので、分析に影響しないことを長々と主張していたことになる。また、年間採用計画の意思決定が4月にされていても「階段」になる数字がなくなるので、表現に問題があるであろう。

1 コメント:

meco さんのコメント...

結局
「雇用が増えたのはアベノミクスのおかげとは『言えない』」

メカAGさんが
「アンコリが雇用が増えたのはアベノミクスの『せいではない』と主張している」
と勘違いした挙句
「2012年9月の増加は、色々。一方で2013年以降の増加はアベノミクスの影響。」
と証明なしで断定しているというお話ですね。

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