2014年11月14日金曜日

景気悪化で消費増税を延期しますが、景気回復で法人税が増えます

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景気の悪化を受けて、消費税率10%への引き上げを1年半ほど延期することが政府内部で検討されていると報道されている(Reuters)。一方で、景気の回復を受けて、法人税が大幅に増えると報道されている(Reuters)。政策を議論する前提である景気判断が、どうなっているのか良く分からない。景気は悪化しているのであろうか、回復しているのであろうか。

企業業績は良い。10月の企業倒産件数は1990年以来の低水準で、上場企業の9月中間決算は概ね好調だ。鉱工業生産指数も前月比で改善し、4月からの不調が改善に転じた。機械受注は4カ月連続増加している。ただし、景気DIは三ヶ月連続で悪化した。

雇用情勢も悪くは無い。9月の完全失業率は3.6%と低い水準で就業者数も雇用者数も増加している。大学4年生(2015年卒者)の内定状況は前年度より好調で、9月末の高卒内定率も各県で高い水準だと報道されている。有効求人倍率は低下したが、それでも1.09と低くは無い。ただし、毎月勤労統計調査によると昨比で名目賃金は僅かに増加したのにとどまり、物価上昇幅の方が大きい。

消費を見ると、商業動態統計の小売業額は増税後の低迷期を抜け前年よりも増加したと同程度になった*1。家計調査の消費支出の数字は昨年と比べれば悪いのだが、4月の落ち込み以降は安定的に推移している*2

全ての指標が全面的に良いわけではないが、全般的には悪く無いように思える。11月17日の7~9月期の四半期GDPの速報値を見て判断するようだが、数字がどうなるかは分からないが、税制抜本改革法案附則第18条第2項の景気弾力条項に該当するほどの景気悪化になるかは怪しい。増税延期と同時に衆院解散の噂が報道されている。景気弾力条項があるので景気悪化で消費増税延期をいても与党は公約違反をした事にはならないのだが、もしかしたら景気条項に該当しなくても増税延期をしたいと言う事なのかも知れない。内閣支持率が高いうちに総選挙をしておく政治戦術な気もしなくも無いが、安倍総理の決断と説明がどのようになるか気になる所だ。

*1なぜか9月に急回復した(11/28に計算ミスを発見し、グラフを訂正した)。

*2家計調査報告(2014年9月分速報)から転載した以下のグラフを参照。

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