2011年1月8日土曜日

AndroidがiPhoneを追い越した米スマートフォン市場で、AppleがVerizonに接近する

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Nielsenの最新の調査では、iPhone 4発売直後の2010年7月では、米国市場でAndroidが28.0%、iPhoneが26.2%の販売シェアだったのが、2010年11月には、Androidが40.8%、iPhoneが26.9%になった。ユーザー数シェアも、7月にはAndroidが15.8%、iPhoneが27.3%だったのが、11月にはAndroidが25.8%、iPhoneが28.6%となっており、12月のクリスマス商戦か年明け早々に、利用者数でも逆転する見込みだ。

1. 予想通りの逆転劇

既に昨年、AndroidがiPhoneを押しのけて市場を制すと書いているので意外性は無いのだが、10月からの一ヶ月でユーザー数シェアの差は5.2%から2.8%に縮まった。比較的Androidのシェアが大きくなるcomScoreの数字では、12月の時点で逆転している可能性は高い。アナリストの予測より数年早く、AndroidがiPhoneを逆転した。

2. Andorid関連のニュースは続く

iPhoneがAndroidに勝てない点はニュースの量だが、今月もAndroidの話題は供給され続けている。ソニーがAndroid 2.3を搭載したXperia arcを発表しているし、AT&TもLTE対応器でAndroid端末を増やすと発表した。既にAndroidマニアでも覚えきれないぐらいの機種が発売されており、話題に事欠くことは無い。

3. Verizon版のiPhoneが登場?

そんな中、米最大手携帯電話会社Verizon WirelessがiPhone端末を発売すると、Wall Street Journalが報じている。AppleがベイライゾンにCDMA2000版のiPhoneをいつか供給するのは大方の予想通りだが、WSJの予想では1月11日の発表会になると見ている。その根拠は、次のようなものだ。

  1. AppleはAndroidに目の前のセールスで大きく差をつけられており地盤沈下が激しい。
  2. Verizonは、AT&Tに追い上げられているとされ、新規顧客の拡大を狙いたい。

この発表会の招待状では内容が一切に触れられておらず、やり方がApple風でもある。

4. VerizonにiPhoneは必要?

ただし、VerizonがAT&Tに追い上げられているかについては異論もある。Investors.comは、次の理由でWSJの主張は根拠を欠くと指摘している。

  1. Verizonの集計にはデータ通信端末が含まれず、AT&Tには含まれる。
  2. データ通信端末無しでは、Verizonは9,320万、AT&Tは8,490万契約。
  3. データ通信端末有りでは、Verizonは10,110万、AT&Tは9,270万契約。
  4. VerizonはARPUを良く見せかけるために、データ通信端末を集計に加えていない。

VerizonはAndroid端末とBlackBerry端末、WM端末、そしてWebOS端末を取り扱っているが、この4つのシェアの合計は70%~75%とiPhoneよりはかなり大きい。そして売上を伸ばしているAndroid端末の購入者は、どのキャリアと契約しているのか疑問に残る。仮にAT&Tが全てのiPhoneを売り、Verizonが他のスマートフォンの半分を売っているとすると、Verizonの方がシェアが拡大する。回線が悪いと定評のあるAT&Tが、Android端末も好調に販売しているかは疑問だ。

5. AppleにはVerizonが必要

もちろんAppleはiOSがプラットフォームとしてAndroidに追い上げられているため、販売チャネルを増やす必要には駆られている。少数派になったプラットフォームの末路は大抵、悲惨なものだ。Verizonで販売が可能になれば、まだ米国で市場シェアを取り返すチャンスがあるかも知れない。もしVerizon版のiPhoneが発売されるとすれば、AppleからVerizonに擦り寄ったと考えるのが妥当であろう。Verizonとしては商品は多い方が望ましく、iPhoneを排除する理由は無い。

6. 1月11日の発表内容で、Appleの力が分かる

ただし、1月に契約が結ばれたとは考えづらい。契約時期によっては、Appleが有利に事を運んでいる可能性はある。

昨年の6月がiPhoneの販売シェアのピークであるため、その前後で商談が進んでいればAppleに有利な条件が締結されているだろう。逆に10月にはAndroidの勢いがはっきりしており、Verizonが有利になる。

端末の開発にはテストや承認プロセスを考えると半年ぐらいの時間はかかるので、Verizon版のiPhone発売時期で、どちらが擦り寄ったかが分かるはずだ。最近のAppleは製品開発が発表に先行するため、近いうちに製品が発売されると考えられる。2月に発売ならばAppleが有利で、4月に発売ならばVerizon有利な契約が結ばれたと想像できる。

1 コメント:

kiza さんのコメント...

これでようやく純粋にAndroidとiPhoneのプラットフォーム/機種自体の力の戦いになるわけですね。

11日にVZWがiPhone取り扱いを発表するのはまず間違いないとして、pre-orderをいつから開始かに興味あります。(11日に発売日のみを発表したのではAndroid含めた買い控えの負の影響しか考えられませんので。) また、即日pre-orderを受け付けるとしたら、18日のAAPLの決算発表で、pre-orderの数に言及するかどうかも興味あるところです。その数日間で1-million超えは当然として、3-millionとかの数字になればAndroidにとっての真の脅威になりますし、1-million程度なら、Androidが今後も並行して伸びてゆくと考えていいと思います。

今は、Android機は乱立していますが、今後はNexus S, Galaxy SというSamsung製、Motorola、HTCあたりが頑張るものの、それ以外は大きく引き離された小手として置いて行かれそうな気がします。(日本メーカーは日本市場だけで生き残るでしょうが。)

Nokiaの強いアフリカ、アジア、南米を除いて、日本、アメリカ、欧州では直近の販売数に占めるスマフォの割合が3割を大きく超えて5割に近づいているとの調査もあります。 iPhoneを販売するキャリアが強気に出て奨励金の減額を要求し、Appleからの実販売価格が下がるというのも考えづらい状況ですから、まだまだAppleの利益は減りそうにありません。 消費者にとって、MacやPCは二年で買い換える事は難しいですが、今のiPhoneのupgrade cycleと値付けだと、二年で買い換えないとはっきりと損です。Mr.Jobsにとっても予想以上の成果ではないでしょうか。

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