2018年10月22日月曜日

オカルト化する日本の教育—江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム

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オカルト化する日本の教育」は、江戸しぐさと親学の発生から普及の経緯、関係者のモチベーションを整理し、教育現場にに浸透した理由を考察した本だ。

江戸しぐさの部分は著者・原田実氏の前著*1のおさらい感があるが、江戸しぐさと親学の関係や、これらを普及促進しようとしている集団についての説明がある。TOSS/日本会議/「生長の家」系の右派社会運動家といかにもと言う名称が並んでいた。

江戸しぐさも親学も冗談としか思えない主張が並んでいるわけだが、原田説によると、戦後の陰謀論に親和的であった世相、政治思想を織り込んだ偽史による古代史ブームによる原住民復権運動による、原住民の呪術肯定から生じる疑似科学/オカルトへの共感と、自民族中心主義の発生、その歪な教育観を自己満足のために求めている保護者と教育現場からのニーズに支えられて、ここまで浸透した。

江戸しぐさと親学は、日本のあらゆる疑似科学/オカルトの結晶と言えるようだ。こんな偽史とオカルトの集合体は速やかに教育現場から排除したいのだが、安倍総理や下村元文科相などが槍玉にあがるし、本書でも主要な政治家の支持者であると指摘がある(p.81)が、特定の政治グループに結びついているわけではなく、政権批判をしていれば解決できる問題では無いと言うのが原田氏の見立ててである。

具体的な処方箋は記されていなかったが、思いつきレベルの話が政治家の一存で入り込んでしまう体制がよくない気がする。安倍総理肝いりの教育再生実行会議には教育の専門家がいない。もっと専門的な知見から教育内容を定めていくような体制を作っていかないといけない。専門家が決めても、専門家間の政治力学で、高校数学から線形代数がなくなって確率・統計が入ったりと、細目では色々と起きてしまうのだから(´・ω・`)ショボーン

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