2017年10月8日日曜日

希望の党の経済政策ユリノミクスの整合性

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憲法改正論議容認と消費税増税凍結以外に関して、小池百合子都知事が率いる希望の党の“政策”が出てきた。社会保障政策をベーシックインカムに転換するところが注目されているが、そこは「検討」なので無視しよう。他の具体的な話は『「希望への道」しるべ12のゼロ』と題されて一覧になっており、

  1. 原発ゼロ
  2. 隠ぺいゼロ
  3. 企業団体献金ゼロ
  4. 待機児童ゼロ
  5. 受動喫煙ゼロ
  6. 満員電車
  7. ペット殺処分ゼロ
  8. フードロスゼロ
  9. ブラック企業ゼロ
  10. 花粉症ゼロ
  11. 移動困難者ゼロ
  12. 電柱ゼロ

と、人気が出そうなことが並べてある。核兵器ゼロのような夢想ではなく、本当にゼロにできるかはともかく、それに近づける方策がある話なのは評価したい。

規制を強化すれば、原発にしろ、受動喫煙にしろ、ブラック企業にしろ、ペット殺処分にしろ減らす事はできるであろう。歳出を増やす覚悟があれば、保育所を増やして待機児童は減るであろうし、身体障害者向けの設備を拡充する事ができるし、電柱も共同溝に埋めることができるし、スギを他の樹木や品種改良されたスギにすることで花粉の量を減らして花粉症を減らす事もできる。

ただし、規制の場合は誰かに社会的コストや不便が生じる可能性があるし、歳出を拡大するには増税をするか、財政赤字を拡大する必要がある。小池氏は増税や財政赤字の代わりに予算の付け替えで何とかすると言っているわけだが、これでは埋蔵金を当てにしていた2009年の民主党政権と同じである。そう言えば少子高齢化対策はしないのであろうか*1

*1待機児童ゼロがその対策のつもりなのかも知れないが、計量分析によると少子化対策の効果は高いモノではないし、明日から出生率を引き上げても就業者数が増加するのは20年後なので、高齢化対策は別途いる。バリアフリー化がそれなのかも知れないが。

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