2014年5月30日金曜日

「賄賂」は悪いものなのか? ─ 不公平なだけではなく非効率です

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

中国メディアのコミカルな報道をよく紹介している凜氏が、『「賄賂」は悪いものなのか?』と言うブログのエントリーをあげている。他国の慣習を否定するつもりは無いと言うのは理解できるが、「中国の賄賂を一概に否定するつもりはありませんが、こうしたコネを持てない(贈り物をすることができない)貧しい人たちにしてみれば不公平極まりない」と言うのは、効率性の視点が抜けているように思える。

賄賂は組織の利益にならない。賄賂は組織の一部の人間の利益に供するため、組織全体の目的にそぐわない意思決定を誘導する可能性がある。例えば、民間企業ならば利潤最大化が目的で、経営者はそうなるように意思決定を行っている事になっているが、もし経営者への賄賂があるからと言って経営者が高値で商品を仕入れることを決定すれば、企業の利潤は減ってしまう。これは株主から見て、非効率な世界と言うことになる。

中国の場合は制度未整備でコネクションが無いと何もできない状況もあるだろうから、賄賂を受けるも出すのも禁止にしてしまうと商業活動が不可能になる可能性はある。そういう意味では賄賂は必要悪であるので頭から否定しても始まらないと思うが、一般論でいえば不公平だし非効率と言う事になる。それでも今のままで問題が無いかと言うと、そういう事でも無いであろう。中国人もそう思っていて、2011年7月の高速鉄道衝突事故の後、高速鉄道網の建設における汚職が注目されていた*1。安全性と言う目的が、賄賂で軽視されたと危惧されているのであろう。

0 コメント:

コメントを投稿