2011年8月25日木曜日

フジツボ対策はメデトミジンで

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海には色々な貝類がいるが、船乗りに最も厄介なのがフジツボだ。船の船底に取り付くと、流体抵抗を増す事により、船の速度を落とし、燃費を悪化させる。米海軍学校の計算では、海軍は毎年2億5000万ドルの燃料をフジツボのために浪費しているそうだ。

ギリシャ人やローマ人の時代から何千年もの間、銅がフジツボ防止のために使われてきた。海軍では塗料に銅を混ぜることでフジツボが付着しないようにしているが、銅は他の魚介類に悪影響を及ぼす事が知られている。以前はさらに毒性の強い有機スズ化合物が使われる事もあったそうだ。

POPSCIによると、スウェーデンのヨーテボリ大学の研究者たちが、アドレナリン受容体作動薬の意図津であるメデトミジンが、フジツボの幼生を寄せ付けない事を発見したそうだ。フジツボは孵化すると、ノープリウス幼生となりしばらく海中を漂い、キプリス幼生に変体した後に定住場所を見つけてフジツボに変体する。アクリル樹脂の一種のプレキシグラスのカプセルにメデトミジンを容れボートの塗料に混ぜたところ、キプリス幼生は逃げ出したそうだ。

高濃度ではメデトミジンは魚の鱗の色を薄くして捕食者に襲われやすくするが、カプセルから徐々に拡散していくため、銅や有機スズ化合物よりは環境に害が無いそうだ。環境ホルモンになって何か引き起こしそうな気もするが、銅資源価格も高騰しており、よりエコなフジツボ防止策として普及していく可能性はある。

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