2024年4月29日月曜日

立民全勝の衆院補選から分かること

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岸田内閣の低支持率を背景にした2024年4月28日の衆院補選は、衆議院東京15区、島根1区、長崎3区で立憲民主党の候補者が当選した。解散総選挙が近いと噂されており、そうでなくても2025年10月までには解散だが、国会議員として経験を積むことは、党にも本人にも大きいと言われている。自民には痛手で、立民には成果となる。

島根1区は自民党の牙城と思われていたが、亀井亜紀子氏が初当選。自民党ではなく逝去した細田博之氏の岩盤選挙区であったことが露呈した。2021年の亀井亜紀子 vs 亀井彰子のかめいあきこ対決の人で終わるのかと思っていたのだが、そんな事は無かった。ここでお詫びし、今後の活躍をお祈りしたい。

東京15区は自公の推薦者がおらず保守票が割れたので、候補者の一本化ができた革新系が勝った展開になった。立憲民主と共産党の選挙協力が有効な戦術であることが再び示された。ただし、票がとれた落選者が自公の推薦を取り付けることができれば、次回は脅威になる。

長崎3区は前職の自民党議員が政治資金規正法違反で自認したためか、自公が推薦する候補者を立てられなかったためか、山田勝彦氏が当選した。父親の山田正彦氏も民主党で一度当選しているが、父親が果たせなかった再選を目指すことになる。

総括すると候補者の擁立が簡単な作業ではないことが再確認された。組織政党ではない自民党は、候補者が明示的に後任を選ばなかったり、前任者が選挙法違反や政治資金規正法違反で突然影響力を失うと、迷走することになる。また、そこを乗り切れなかった自民党総裁、岸田文雄氏の手腕に疑問符をついた。逆に落選を続けていた候補者が、敵失をうまく拾い上げることができているので、落選見込みでの選挙に挑むことの意義が確認された。

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