2015年2月25日水曜日

日本に奴隷はいたし、宗教抗争もあったから

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「朝日新聞を糺す国民会議」代表呼びかけ人で外交評論家の加瀬英明氏が、日本に奴隷が全く存在しなかった、宗教対立も宗教抗争も存在しなかったと、日本外国人特派員協会で言い出したと話題になっている(J-CAST)。日本に奴隷はいたし、宗教抗争もあったから。歴史の本を読むまでもなく、検索したら色々と出て来る。

魏志倭人伝によると後漢の安帝へ生口と言う奴隷160人を献上しているし、律令制では公奴婢とか私奴婢と言う奴隷身分があった。その後、公的な奴隷制度は無くなるが、鎌倉幕府も人身売買を禁止していたので実態としてはあったようだし、戦国時代は乱妨取りと言って人狩りが行なわれ、奴隷が公然と売り飛ばされていた。豊臣秀吉が奴隷の輸出を禁止している。

宗教対立の方は、1536年に京都で天文法華の乱と言うのがあり、一向宗を焼き討ちで潰した日蓮宗が、天台宗に殲滅されると言う紛争が起きている。もっと有名な所でも、伝説では物部氏と蘇我氏は、仏教の導入に関して争っていた事になっている。探せばもっと色々とありそうだ。

従軍慰安婦問題に関する朝日新聞の一つの問題点は調べが甘かったことだが、加瀬氏の言説はどうであろうか?

2 コメント:

Sasa Kou さんのコメント...

UNCORRELATEDさん、加瀬氏らが言いたかったことは、欧州の800年間の黒人奴隷貿易や、血で血を洗う宗教戦争に比べれば、日本のそれは余り目立たないものだった、ないも同然だったということだろう。揚げ足取りをするのは醜い。

政府が公的な奴隷制度をなくしたことは誇りに思うべきだし、鎌倉幕府が人身売買を禁止し、豊臣秀吉が奴隷の輸出を禁止したことにも同様のことが言える。一般の国民も、江戸時代に来日した宣教師の日本見聞録によると、「彼らは欧州の奴隷制度を強く憎んでいる」と書かれている。

欧州は絶対王政下で、激しい民衆の弾圧が長く続いた。貧富の差も激しかった。だからフランス革命が起きた。

対して日本は、16世紀に来日したイタリア人実業家の日本見聞録によると、16世紀には決定的な貧しさや飢饉がない、平等な社会というものを実現していた。民衆の間の不満が欧州程大きくはなかったから下からの革命が起きなかった。

渋谷区が先日、性的少数者のパートナー制度導入を検討していると報じられたが、日本は歴史的に同性愛にも寛容な文化があった。歌舞伎の女形や衆道の文化がそうだ。対して欧米は同性愛者への迫害が激しく、例えば英国では1970年代までバカリー法が存在し、同性愛は犯罪だった(最高刑死刑)。差別が激しかったから解放運動が起きて、ここ10年の同性婚の実現に繋がった。日本と欧州の歴史で、民衆の置かれた状況の違いは、そのまま同性愛の歴史の違いにも当てはまる。あなたも朝日新聞も、自称左派・リベラルは、自国の歴史を全否定せず、肯定できるところは肯定していい。

uncorrelated さんのコメント...

>>Sasa Kou さん
> 加瀬氏らが言いたかったことは・・・揚げ足取りをするのは醜い。

加藤氏は「日本は歴史を通じてslaves(奴隷)、slavery(奴隷制)が全く存在しなかった文化」と言っています。著しく認識がおかしい主張です。

歴史上、何度も人身売買禁止令が出ているので、例外的にある時期、ある地方に奴隷がいたわけではありません。また、鎌倉幕府は飢饉のときは特例で認めていますし、豊臣秀吉も朝鮮半島から人間を連行しています。江戸時代に無くなったわけですが、それまでは恒常的に奴隷はいました。

> 16世紀に来日したイタリア人実業家の日本見聞録によると、16世紀には決定的な貧しさや飢饉がない、平等な社会というものを実現していた。

御主張の出所が分からないのですが、戦国時代の日本は内乱で大量の奴隷が発生している身分社会で、封建領主からはもちろん、地域社会からも保護されない人々がたくさんいました。

「百姓から見た戦国大名」と言う本が出ているので、お読みになられたら、当時の社会がどういうものであったか分かると重います。

http://www.anlyznews.com/2015/01/blog-post_21.html

> 自国の歴史を全否定せず、肯定できるところは肯定していい

史実がどうであるかですから、肯定や否定といった価値判断をする以前の問題です。

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