2013年6月26日水曜日

ずるい金持ちは不親切では無い

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金持ちになるほど、ズルくなる」と言う調査結果が話題になっていたが、金持ち指向の人はズルいけれども不親切ではないと言う実験結果が出てきた(POPSCI)。大半がビジネスを先行しているロヨラ大学経済学のコースの学生50名を対象にした実験の概要は次のようなものだ。

まず、彼らは最初の部屋で信心深さと富への欲求を質問表で評価され、キャリア・パスか善行に関する記事の切り抜きを持たされる。次に、急いでか、慌てずにホールにまで降りて次の部屋に行くように言われる。ホールでは携帯電話が故障したのに家族の危機で連絡を取らないといけない人(被災者)が待ち構えており、被験者に助けを求める。最後に次の部屋で記事を読み上げ、どれぐらいの可能性で困っている人を助けるか、200万ドルを得られるとすればインサイダー取引に関与するか、蓄財が人生の目的の一つかと言う質問に答える。

88%(39名)は何らかの形で、「被災者」を助けた。66%は「被災者」と一緒にいて、さらに携帯電話を貸すなどした被験者もいるそうだ。被験者は別に善人と言うわけではなく、インサイダー取引に関与すると言った人が56%、蓄財が人生の最大目標と言った人が72%となっている。また、急いでと言われた被験者は84%、慌てずにと言われた被験者は72%が助けており、先行研究と違い忙しいかどうかは大きな影響は無いようだ。さらに、「被災者」はそれぞれの被験者に対して5段階の親切度を評価しているのだが、被験者が宗教を形式的なものではなく、信仰対象と捉えている場合の方が5倍ほどスコアが良いらしい。

本当の金持ちをテストしたわけではないが、お金持ちになりたいと言う気持ちと、他人に親切であると言う事は両立するようだ。蓄財自体が反社会的と言うわけでもないし、インサイダー取引は他人に迷惑をかけている意識が薄いのであろう。慈善事業に積極関与する大金持ちの話も良く聞く。被災者の容姿が醜悪な場合に実験結果が再現できるのかなど、気になる部分もあるが、色々と興味深い。

ところで、実験結果よりも学生50名を見事に騙した「被災者」の演技力の方が驚嘆に値するのだが、どこでそういう人材を見つけて来たのであろうか。

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