2013年2月4日月曜日

米国の著名経済学者に聞く - 日本の長期デフレを日銀は防げた?

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「日本の1997年から*1の持続的デフレーションは、日銀が異なる金融政策を採用する事で回避できたか?」と言う質問に、著名経済学者が投票で答えていた(IGM Forum)。

「異なる金融政策」が何を意味するのかが問題だが、結果は同意する人が多くなっている。だが、これを根拠に量的緩和規模が不足していたと騒ぐのはまだ早い。

主に賛成している人々が、ショート・コメントをつけているので見てみよう。

Strongly Agree - Sufficiently extreme monetary policies could have created inflation. The point is whether that would have helped much. Perhaps.(強く同意 - 十分極端な金融政策はインフレーションを作り出すことが出来たであろう。問題は、それが役立ったか否かだ。恐らく)- Darrell Duffie (Stanford)
Uncertain - The experts disagree on the role of the Bank of Japan.(分からない - 専門家は日銀の役割に同意していない) - Pinelopi Goldberg (Yale)
Disagree - Central banks lose control of the price level at the zero lower bound, when their reserves become close substitutes for government debt.(不同意。準備預金が政府債券の代替物に近くなったときに、中央銀行はゼロ金利制約での価格水準の制御を失う)- Robert Hall (Stanford)
Strongly Agree - Fed actions prove that hitting the zero bound on rates need not imply deflation. BoJ could have stopped this and should be held accountable -see background information here(強く同意 - 米連銀の行動は、ゼロ金利制約に達することがデフレーションを意味しない事を証明する。日銀はデフレを止める事が出来たし、責任を持つべきだ。論拠はここを参照)- Anil Kashyap
Strongly Agree - If alternative = sufficiently unconventional and committed. -see background information here(強く同意。もし他=十分非従来型が実行されていれば。論拠はここを参照)- Pete Klenow
Agree - Lower interest rates, purchases of long-term assets, and higher inflation target could have raises output and prices.(同意。金利の引き下げ、長期資産の購入、高いインフレ目標が、産出量と物価を引き上げたであろう)- William Nordhaus (Yale)
Agree - Must be directionally right, but recent US experience does not inspire certainty.(同意。方向としては正しいに違いない。しかし、最近の米国の経験は確実には景気刺激になっていない)- Richard Schmalensee (MIT)
Strongly Agree - A QE policy would likely have prevented the deflation.(強く同意。QE政策はデフレを防いでいるようだ)- Nancy Stokey (Chicago)

恐らく重要なのは、量的緩和の規模が足りなかったと言っている人はいないと言う事。一人、インフレになっても良い事とは限らないと指摘しているのも興味深い。

*1GDPデフレータがマイナスに推移しだしたのが1998年からで、CPIがマイナスに推移したのが1999年。

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