2022年2月7日月曜日

ツイフェミの「おてんばだった幼なじみとサイゼリ●でデートしてみた。」への非難に関して

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プロの人なのだが、rioka氏がTwitterに「おてんばだった幼なじみとサイゼリ●でデートしてみた。」と言うマンガを流し、「チー牛の妄想全部詰め込んだ理想の美女」「絵が下手くそ」「謎構造の服」とツイフェミが難癖をつけている万を超えるお気に入りがついているので、非難しているのは相対的にごく少数なことが分かるし、ぱっと見、現実点では、オピニオン・リーダーのジェンダー社会学者あたりも言及していないが、表現の自由戦士の一部はご立腹だ。

2022年2月6日日曜日

ダークサイドに堕ちた人文系の人々とは

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専門用語を独自解釈で振り回し、文献もまともに読まずに牽強付会、他分野の知見について紹介されても一顧だにせず、理屈は誤謬推理と言うかほとんど詭弁、主張が批判されれば批判者を差別主義者扱い、自分も罵倒するのに誹謗中傷されたと涙ながら訴える、どう見られるかを考えてSNSで発言できない大学教員のことを指すのでは無いであろうか。大学に残らなかった人文系に批判的な人々のことではなくて。

2022年2月2日水曜日

日本の教育はダメじゃない — 国際比較データで問いなおす

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江口某氏の某教育学者批判*1で読むべしと薦めていた『日本の教育はダメじゃない — 国際比較データで問いなおす』の内容を確認したので紹介したい。PISATIMSSといった国際学力調査などによる外国との比較で、日本の中等教育までは少なめの勉強時間にも関わらず学力・いじめ・健康状態などは良好なグループに属していることなどを明らかにした上で、無根拠に日本の教育に問題があることを前提にして、外国のやり方を無批判に取り入れようとしがちなメディアや教育学者を批判した本。著者らの主張の限界なども正直に書いて良心的。

2022年1月28日金曜日

言論の自由を擁護する前に、J.S.ミルの『自由論』を読んで理屈を整理して欲しい

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武蔵大学の北村紗衣氏に誹謗中傷を止めるように言われている雁琳氏が*1、下品な表現を容認しないといけないと言う話をしている*2のだが、理屈が通っていない気がするので指摘したい。道徳を嫌っているようなのだが、道徳哲学の議論を借りてくると、もっと上手く話を構成できるはずだ。

2022年1月24日月曜日

表現の自由を擁護するのに日本国憲法よりも有用な文献

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手嶋海嶺氏の「オープンレターに見るキャンセルカルチャーの未来」と言うエッセイを拝読していて、手嶋氏は化学畑の人だから仕方が無いのだが、社会学者と同じぐらい道徳的な議論が上手くないなと思ったので指摘したい。社会学者と同じようなどん詰まり議論になっている*1。安易に日本国憲法を持ち出すのはよろしくない。

Coinhive事件の結末は俗称ウイルス作成罪の濫用防止に悪く無いのだが

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最初から法文に可用性・完全性・機密性に支障が無いものは違法としないようにしっかり書いておけば、犠牲者が多発しなくて済んだ。

Coinhiveと呼ばれるスクリプトをウェブページに仕掛けて、閲覧者が気づかないように閲覧者の端末で仮想通貨のマイニングを行なわせた一審無罪、控訴審有罪の事件が、最高裁で逆転無罪となった*1。判決理由は、ページ閲覧者が設置に気づかないという意味で反意図性は認めるものの、ページ閲覧者の利益・不利益を評価したところ不正性は認められないと言ったもので、プログラマ視点では妥当な判断だ。

2022年1月23日日曜日

何を根拠に言っているのか。それこそ妄想じゃん。バカ。

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…と言ってしまっても制裁を受けない社会でないと、民主制度は十分に機能しない。

昨年の秋ごろから、武蔵大学の北村紗衣氏が弁護士を通して多数の人物に、自身や自身が関わった声明に対する言及、批判、誹謗中傷をやめるように要請していることが明らかになって*1、議論を呼んでいる。言及と批判はさておき、侮辱や名誉毀損は違法行為なのでやめるべきと言うのは御尤もなのだが、誹謗中傷もある程度は受忍しないと、主張をするのが窮屈になるだけではなく、人によっては困難で不可能になることを指摘しておきたい。

2022年1月18日火曜日

法規制がよいのか自主規制がよいのかは前提次第で、数理モデルで分析してもそれは同じ

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統計学の専門家を名乗るとつげき東北氏が、なにやらシミュレーションをしたら「厳格な線引きができない条件下では、「萎縮」と表現規制が加速する」と言う結論が得られたと主張している*1。詳細は4980円を払わないと読むことができないので謎なのだが、前提条件に大きく依存している可能性が高いことは指摘したい。経済学部の1年生にも「うわ、単純すぎ」と思われてしまう仕掛けだが、恣意性はそう無い前提から、萎縮効果が強く出たり弱く出たりするモデルはつくれるから*2

2022年1月12日水曜日

快楽は一瞬で代償は高くつく? — 強姦と性的暴行へのポルノの影響

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・・・と言うタイトルの短い展望論文*1を、最近、よくタイムラインで見かける表現の自由戦士の手嶋海嶺氏が紹介*2していて拝読したのだが、紹介の仕方がミスリーディングだと思うので指摘しておきたい。

この論文はポルノが性的暴行を増やすと言う主張を否定しているが、ポルノ以外による作用や、性的暴行以外の影響については特に何も言っていない。よく議論されている萌え絵に害がない傍証にはなるが、科学的に決定的な議論にはならない。萌え絵とポルノは同質なのか、男女役割に関する固定観念への影響も無いと言えるか、男性ではなく女性への影響はどうかと検討すべきことが多く残る。

2022年1月1日土曜日

日本の移民問題を語る上で必読の本『ルポ技能実習生』

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昨年の夏にフリー記者の澤田晃宏氏の『ルポ技能実習生』を読んで紹介しようと思って放置してしたのを思い出したので、感想を記しておきたい。

アメリカほどではないが戦後の日本には在日韓国・朝鮮人、日系ブラジル人などの様々なエスニシティが入り込んでおり、日本も移民問題とは無縁ではない。最近は、外国人技能実習制度を通し、中国人やベトナム人が日本社会の重要な構成員となっている。本書は、日本の移民問題を議論するのに避けては通れないこの外国人技能実習制度という移民受け入れシステムに焦点をあてた本だ。

移民関係の本は色々と出ているのだが、抽象化されてやや具体性に欠く議論になりやすいので*1、そうではない本を読みたかったのでよかった。