2023年10月24日火曜日

減量目的で糖尿病治療薬を用いていることを報告をしたポルノ女優が炎上した理由

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AV女優の月島さくらさんが、糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬オゼンピック®を減量に用いていることをツイートし、薬剤が不足に拍車をかけるので糖尿病患者の命に関わる、厚生労働省や日本糖尿病学会は美容医療で利用しないように働きかけているなどと批判を受けた。

月島さくらさんは批判に対して「国は控えるようにとは言っていない」「うるせぇ。文句なら処方する医師に言いな!」「(ピルは)避妊目的の使用は意外なことに認可されていない」「糖尿病の9割を超える2型の人は自らの不摂生が原因なケースが多い」「体型の維持は仕事で必須」「みんな我が身が可愛いのは一緒」「私にだけ自己犠牲の精神を求めないでほしい」と反論し、反論に多数の非難が集まり炎上した*1

誤った医療知識、行政知識をもとに議論していること、命の危険がある人々に配慮せずに、自己利益の追求を行う態度が不徳とされている。

2型糖尿病は肥満が強い要因と考えられる一方で、加齢や遺伝なども要因であり、不摂生が原因かは断定できないし、肥満合併の割合は全体では半分に満たない。EstrogenとProgestogenが入った錠剤は、避妊目的で認可されている。政府や医師会は医療関係者および消費者に、美容医療でGLP-1受容体作動薬を用いることを控えるように呼びかけている。GLP-1受容体作動薬の不足はしばらく続いている問題で、需要増に応じて供給が速やかに増加しない。ポルノ女優は体型維持が死活問題なのは分かるが、空腹に耐えて食事制限や運動をすれば痩せるはずなので、GLP-1受容体作動薬が必要かは自明ではない。

事実誤認があったこと、減量目的で糖尿病治療薬を用いていたこと自体は大きな不徳とは言えない。事実誤認のツイートはよくあることである。自由診療とはいえ処方した医師にまず責任があり、皆さんが見ず知らずの他者に常日頃配慮して生きているかというとそうでもないのは確かで、実際、GLP-1受容体作動薬を使って減量している知人がいるとして、それを咎める人は少数では無いであろうか。月島さくらさんはかなり困惑しているようなので、今までこの話をして咎められたことはないと想像できる。話の契機は、その程度の過失でしかない。

下手に言い返すことで、火に油を注いでしまった。SNSは不特定多数とのコミュニケーションの場なのだから、知人とのやり取りとは異なる。人気アカウントはとくにそうで、品行方正であることも求められる。「御指摘で事実誤認と認識不足を自覚した。今後は医師と相談して方針を決めたい。」などと早々にこの話題から撤退してしまい、非難を受忍する賢さが欲しかった。なお、献血ポスターへの抗議目的で献血ボイコットを呼びかけた男性ツイフェミを人命軽視だと非難していたある表現の自由戦士が、非難の数だけGLP-1受容体作動薬を買い占めて糖尿病患者の命を脅かす宣言をしろと囁いていたが、こういう挑発行為はよい結果をもたらさない。

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