2018年11月16日金曜日

日米安保条約がそのままでも北方領土に米軍基地を設置させない事はできる

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プーチン大統領が日米関係に揺さぶりをかけているだけな気がするのだが、北方領土の返還条件に北方領土に米軍基地を設置しないことを日米で合意することが求められているそうだ。日米安保条約は「米国が日本のどこにでも基地を置くことを求められる」ので、日米安保条約の改正がいるような話をしているメディアがある*1のだが、日米地位協定を読む限りではそんなことはない。

日米安保条約の第六条には「アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される」とあるのだが、「前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は…別個の協定及び合意される他の取極により規律される」と但し書きがある。ここの協定や取極にあたるのが日米地位協定だが、それを読むと「個個の施設及び区域に関する協定は、第二十五条に定める合同委員会を通じて両政府が締結しなければならない」とある。つまり、日米安保条約に基づき北方領土を基地として使わせて欲しいと言う要請があっても、日本政府は断る事ができる*2

なお、ロシアから要請された条件が満たされても、ロシア側が2島でも返還に応じる可能性は低い。ソ連時代は外交的な譲歩を見せつつ西側の結束を崩そうとするときがあったが、冷戦終結後の文書研究からは本気で譲歩する気は無かったようだ。今回も早速、続報で『プーチン大統領はこの日、交渉の基礎となる1956年の日ソ共同宣言について、「引き渡し後の2島の主権については明記されていない」と述べました』と報じられている。

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