2018年2月21日水曜日

子連れ客を喫煙席に案内するのは止めよう

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喫煙者は子どもがいても容赦なく喫煙をして、煙を子どもに吹きかけているものなのだが、ファミレスは子連れ客に「喫煙席ですか?禁煙席ですか?」と聞かずに、禁煙席に案内すべきだと言うツイートが話題になっていた*1。何となくファミレス店員の接客態度を非難したように読めてしまう*2のだが、「店舗は子連れ客は喫煙席に案内すべきではない」と言う主張ととると、そんなに変な話ではない。

1. 未成年者の喫煙席を自治体はある

実際、神奈川県の受動喫煙防止条例を見ると、「第13条 施設管理者は、その管理する喫煙区域及び喫煙所に、未成年者を立ち入らせてはならない」「保護者は、喫煙区域及び喫煙所に、その監督保護に係る未成年者を立ち入らせてはならない」 と、パターナリスティックな政策が取られている。神奈川県では「店舗は子連れ客は禁煙席に案内すべきではない」と言う公的見解があり、それをファミレスなどに押し付けているわけだ。

2. ナッジ政策として機能すれば効果量は大

さて、この押しつけ、効果は期待できるであろうか。どれぐらいの大きさの家に住んでいるか、親子関係がどうなのかで変わってくるが、ファミレスの滞在時間は僅かであるので、受動喫煙の害を取り除くという意味では効果は低いであろう。しかし、喫煙者は周囲への害に無頓着な所がある。「お子様がいらっしゃるので、禁煙席ですね。喫煙席へのご案内は、条例で禁止されております」と店員に言われたら、自分の振る舞いが社会規範に適合していない可能性に気づき、ある種のナッジとして作用するかも知れない。なお、受動喫煙の健康被害に対しては懐疑的な立場でも、子どもが煙たい思いをしているのに疑義はないので、条例の意義は遜色しない。

3. 政策効果の測定をして欲しい

子どもがいても喫煙席に案内しろと暴れ出す保護者が生じる可能性もあるので店側の負担がゼロとも言い難いが、外形的なコストはゼロである。神奈川県に追随は難しく無い。願わくば社会科学の発展のために、埼玉県と千葉県で子連れ喫煙者の家庭内の喫煙行動のアンケートをとった上で、埼玉県を数年は先行させて受動喫煙防止条例を策定し、埼玉県と千葉県の喫煙者の家庭内の喫煙行動に差異が出るかを検定して欲しいのだが、県議会はそんな気の利いた事はしないであろう。

*1以下のツイート。「禁煙席一択しかあり得ない」と言うところが、自分の価値観が絶対正しいと言う風に捉えられるようだ。

*2条例などで規制されていない以上、直感的に子連れ客は禁煙席に案内すべきと言う判断は働かないであろうから、ヘア流の二層理論に基づく倫理から言えば、この接客態度は不道徳とは言えない。

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