2014年6月22日日曜日

小保方劇場の終幕は再現実験

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論文の主張を支える全ての実験の信頼性が失われただけではなく、その正体が他の幹細胞であった可能性が色濃くなり捏造事件の可能性が極めて強くなったSTAP(幹)細胞に関する理研の小保方晴子氏らの研究だが、理化学研究所の上層部は小保方氏が参加した検証実験を行う考えのようだ*1。小保方氏らを擁護する動きだと批判する人々もいるが、むしろ劇的にトドメを刺したいように思える。実際は実況見分にしかならないからだ。

STAP細胞が本当は無かったと言う事は、ほぼ確定した事実であるし、もはや意図的な捏造を疑わせる状況になっている*2。共著者内で責任の擦り付け合いが始まりそうな状況だ*3。誰がどう頑張っても、検証実験ではSTAP論文の主張を支持する結果は得られないであろう。なぜ理研の上層部は、検証実験を行わせたいのであろうか?

被疑者である小保方氏が検証実験を行って、追試に“成功”した場合を考えてみよう。どのような行為が行われたら、今まで信頼性が無いことが確認されてきたデータが作られるのかが判明し、恐らく不正行為の方法が明確になる。追試に“失敗”した場合を考えてみよう。過去に200回も“成功”したと主張していることが、さらに胡散臭くなってくる。

どちらの結果が得られたとしても、なぜかSTAP(幹)細胞の存在を未だに信じている人々に対する強いメッセージになる。代表的偽科学のEM菌の擁護者として知られる下村博文文部科学大臣*4に見せる芝居なのだと思うが、日本の科学予算の配給元の元締めが小保方氏の検証実験の参加と「STAP細胞を証明する努力」を求めている*5ことから考えて、政治的に必要なのであろう。

理研はお偉いさんのための劇を上演するわけだ。

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