2014年1月3日金曜日

旅客機でもっとも安全な座席位置はどこ?

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私も勘違いしていたのだが、旅客機で最も安全な座席位置はファースト・クラスでは無いそうだ。また、全ての座席が同様に安全と言うわけでもない。Popular Mechanicsが1971年からの米国の商業飛行機の墜落事故20件の座席ごとの生存率を調査したところ、機体後部の方が20ポイントも生存率が高かったそうだ。

昨年7月6日のアシアナ航空のBoeing 777型機の事故では後部座席にいた乗客が滑走路に投げ出されて死亡したが、事故の状況によって生存率は変わる。しかし全20件中11件で機体後部が、5件で機体前部の方が良い生存率であったそうだ。全体としてみると、ファーストクラスの位置が49%、ビジネス・クラスの位置が56%、エコノミー・クラスが56~69%の生存率となっている。

事故件数が十分に無いので統計的な信頼性は限定されるが、2012年に米国のドキュメンタリー番組ディスカバリーチャンネルが主催した大規模なクラッシュテストでも、前から7列目まで破損したそうなので(ABC News)、統計と実験は概ね整合的な結果を示しているように思える。30年前のNASAの不時着テストでも、機体前部は大破していた(関連記事:航空機が地表に激突すると)。

なおファースト・クラスが機体前部にあるのは騒音が低いためだそうで、レシプロ機時代は機体後部にあった(マイナビニュース)。高い料金にはより良い安全性は含まれてい無いようだ。

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