2013年6月20日木曜日

チャーター・スクールは意味がある?

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1991年にミネソタ州で始まったチャーター・スクールは、公立学校と異なる方式の教育を行う中高で、Wikipediaによると2011年には全米に5,600校、入学者数は200万を超えて拡大しつつあるそうだ。学業優先の日本で言う進学校のような組織だが、貧困層の子供たちの学業支援を目的としている。

教育効果が高いと宣伝され、その最大の組織であるKIPPはトータルで高等教育段階への進学率が高いと評価される一方で、「数多くある実験校のなかで、外に発表できるくらいうまくいっているのは、ごくごく一部の学校だけ」と批判される事もあり*1、教育効果については議論が出ていた。

教育効果の測定は一筋縄にはいかない。進学校には頭の良い子が集まりやすく、教育内容に関わらず大学進学率などが向上する傾向があるからだ。ただし米国の中高の場合、応募が募集を超える場合は抽選になるため、進学校に成績不良者が、底辺高に成績優秀者が進学する場合もあり、統計を工夫すると教育効果の測定を行う事ができる。

さてボストン財団*2とマサチューセッツ工科大学の教育効果と不平等イニシアチブ*3の共同調査が行われ、ボストンの評判の良い6つのチャータースクールを対象にしたものだが、その教育効果についての傾向が公表されている(Slate Magazine)。高校卒業試験などで高得点を得て、四年生大学への進学がしやすく、奨学金も得やすい。つまり教育効果が高いようだ。

他の調査結果などでは、郊外などでは効果が無いが、都市部では同様にチャーター・スクールの効果が確認できる。チャータースクールの特色は長時間勉強と頻繁にあるテストだが、米国の郊外の公立高は人気で、教育内容も充実しているため差がつかない。都市部の貧困層が貧困脱出するためのサポートと言う目的は、果たしていると言えるであろう。

裏を返せば都市と郊外で公立高の教育内容の差が広がっているとも言える。風聞によると超金持ちも米国郊外の公立高に子供を通わせているらしく、保護者のモニタリングが郊外の方が効きやすいのかも知れない。実はモンスター保護者の多いほうが、学校の規律づけには良かったりするのであろうか。日本のモンスター保護者は、学級崩壊を招いていると言う話もあるわけだが。

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