数学徒でもないのだが、数学者の志村五郎氏が勉強しておけと繰り返して強調している*1楕円函数を知ったかぶりするために、竹内端三『楕圓函数論』を拝読してみた。近代デジタルライブラリーで画像が公開されているし、綺麗にTeX起こしをしてPDF化されたものもあり、本代もかからない。志村氏のほかにもTwitter界隈の数学教員もよく推奨している名著である。なお志村氏曰く楕円函数は大して発展していないので、内容も古くは無いようだ。
2015年9月11日金曜日
2015年9月9日水曜日
新型軽減税率もしくは消費税還付制度の問題
各方面から軽減税率が反対される中、財務省が“新たな方式の軽減税率”を提案し(NHK)、自民党の税制調査会も承認したようだ(NHK)。早くも公明党が実は軽減税率ではないと気づいたようだが(読売新聞)、特定品目、つまり外食サービスを含む食料品を対象にした消費税還付制度になっている。払った消費税のうち2%分を一人年額4000円を上限に還付されるそうだ。ある点を除けばそう悪い案ではない。ある点が致命傷な気がするが。
2015年9月3日木曜日
世論調査とは何だろうか ─ 斜めに見るとバイアスに悩まされるもの
政治談議が大好きなおっさんはこの世に多いが、声が大きい人の話が多数派の意見とは限らない。彼らが信頼おけないとして、自分の感性が世間の感性と思い込めるほど能天気でもない。やはり世間の皆様が社会や政治にどう言う見解を持っているのか、知りたいわけだ。そこで世論調査に頼ることになるわけだが、意外に世論調査がどういうものか分かっていない人は多い。そういう人に向けた本を、NHKで世論調査に携わってきた岩本裕氏が書いている。『世論調査とは何だろうか』は、ある部分の記述を除けば、全般的にオススメできる良書だ。
2015年9月1日火曜日
ある藁人形論法的な三角関数の教え方批判について
鹿児島県知事の発言でにわかに人気となった三角関数だが、「学校の三角関数は教え方が悪い」と言うエントリーが目に付いた。『サインカーブを描いて、円と対応させて、「sinの位相をずらしたものがcosです」って感じで教える』とある。本当であればよほどひどい数学の先生に教わったようだ。しかし大半の学校では、三角関数の定義はそう教えていないし、定義だけを教えているわけでも無い。藁人形論法になっていないか『高等学校学習指導要領解説』で主張を検討してみよう。
2015年8月31日月曜日
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(21) ─ リバタリアンこそが正しい?
マルクス経済学者の松尾匡氏の連載「リスク・責任・決定、そして自由!」の最終回「新観念創造者としての自由と責任――突然変異と交配、そして淘汰」を拝読した。マルクスの唯物史観を説明するために、生物進化論と言うか経済物理学なモデリングが説明されている。ライフゲームの応用のような感じだが、こういう議論があっても良いであろう。しかしモデルの詰めが甘いので、モデルが結論をサポートしているように思えない。むしろリバタリアンこそが正しいと言った結論にすら読める。
2015年8月29日土曜日
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(20) ─ 連載を通じて違和感があるところ
マルクス経済学者の松尾匡氏の連載「リスク・責任・決定、そして自由!」の「最終回を読む前に――これまでのまとめ」を拝読した。今まで記載事実の正確性や、近経モデルの前提や解釈について突っ込んできたわけだが、今回は率直に感想を述べてみたい。近代経済学などの用語やモデルを摘まみ食いしつつ言葉をこねくり回しているだけで、まともに経済学の素養がある人を説得しようとする意欲に欠けている。プロパガンダとレッテルを貼っておいて言うのがはばかれるのだが、世間に誤解を生みそうなので専門用語やモデルをもっと丁寧に慎重に扱って欲しい。
中高の教育で( )の子に( )、( )、( )を教えて何になるのか
「高校教育で女の子にsin、cos、tanを教えて何になるのか」と言われたら、中学数学がぬるいと言う意味に捉える国語力の私だが、世間の人はそうは考えないようだ。この発言をした鹿児島県知事は世間から批判され、発言を撤回した(朝日新聞)。
SNSで観察した限り、二つの点が問題にされていた。一つは、男女別教育を前提としており女性蔑視が見られる点、一つは、三角関数の重要性を認識していない点だ。これらの批判は妥当だと思うが、知事のような発想をする人は少なくない。教育内容の正当化が、十分に行われていないからだ。
2015年8月19日水曜日
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(19)
マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『リスク・責任・決定、そして自由!』は、今まで実証的な議論が展開されて来た。近年の日本では流動的人間関係の社会システムが指向される一方で、固定的人間関係に適応した倫理を強化しようとしてきたが、これが悪い結果をもたらすと主張している。この連載における倫理は実践される社会ルールであって、実証的なモノだと言うことが分かる。ロールズの議論も『「自分の身にも将来降り掛かってきかねない」というリアリティ』が失われて力を失ったと、実証的に退けている。
2015年8月18日火曜日
銃・病原菌・鉄と言うより、農牧業の発生と波及、その影響
あるマルクス経済学者のプロパガンダ(17)(18)
放置していたのだが、マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『「生身の個人にとっての自由」の潮流の中のマルクス』『マルクスによる自由論の「美しい」解決』を今更、拝読してみた。マルクス経済学を学んだ事も無いし、マルクス哲学を位置づけられるほど哲学を学んでいるわけでも無いから、未知の世界に突入していて批評不能になっている。「疎外」や「物象化」と言った単語の簡単な説明になっているから、マルクス経済学の雰囲気の紹介になっている事は分かるのだが。今まで見てきたので感想だけを書いておきたい。









