ジェンダー学者の田中東子氏が、ジェンダー論の大学院生が公開している論文を分野外からSNSで論評するなと言い出して非難を浴びている。公開された著作物をSNSで意見論評するなと言うのは、言論の自由に反する姿勢だ。
田中東子氏の主張も半分は分かる。田中東子氏には昨年末に誤解や曲解に基づく大きな非難が集まっていて、それらは建設的なものとは言い難かった。また、平均的な大学院生は半人前なので、論文を完成させて学術雑誌に掲載するための改善を提案する指導的、建設的なコメントが必要で、それは分野外の、とくに学術未経験者には難しい。雑な非難によって、大学院生が潰されてしまう危惧はある。