2018年7月17日火曜日

死刑廃止国と被疑者射殺数の関係…無いよ

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死刑廃止国が犯人を射殺した件数を調査してみた」と言うエントリーが話題になっていた。日本とドイツを比較して、死刑廃止国のドイツの方が被疑者射殺数が多いという主張になっているのだが、色々と突っ込みどころが多い。

まず、死刑制度がある日本以外の国、例えば米国やイランの統計が参照されていない。米国とドイツを比較した場合、どちらが射殺数が多いのであろうか*1。次に、(これはマイナーだが)射殺数だけを比較しており、撲殺や圧迫死などは比較していない。最後に、(因果関係を主張したいのだと思うが)第三の要因、例えば銃など(非合法なものを含む)凶器保有率などが考慮されていない。欧州やフィリピンでは日本よりもずっと銃器が出回っているので、警官も早期に発砲するモチベーションがある。

死刑制度を擁護したいのだと思うが、死刑制度が被疑者の射殺数を減らしていると言うのは、ちょっと無理筋な主張である。

*1米国では2015年は986人の被疑者が警官に射殺されたそうだ。2008年から2014年まで最大で年10人のドイツと比較すれば、人口や犯罪率を調整しても、圧倒的に死刑制度のある米国の方が被疑者が警官に射殺されている。

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