2011年9月30日金曜日

最新型飛行船はヘリウム不足で浮かべない

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POPSCIが、米軍がアフガニスタンの偵察目的で導入している飛行船が、ヘリウム不足に悩まされていることを報じている。大口での調達ができず、複数回の小口での調達に切り替えたそうだ。民間事業者の取扱い量を大幅に超える調達量になるためだ。

LEMVと呼ばれる飛行船は、気球の浮力と翼の揚力を組み合わせたハイブリッド型で、燃料消費は固定翼機の3分の1で、長い後続距離や積載量を期待できるとされている。1.5トンの積載量で2万フィーとの上空を3~4週間の継続飛行能力があり、その間の運用コストは2万5千ドルに留まるそうだが、800,000立法フィーとのヘリウムが必要だ。2011年からアフガニスタンでの試験飛行が予定されている(航空宇宙ビジネス短信・ターミナル2)。コスト・パフォーマンスに優れた実用的な機体だと思われていたため、意外なところで足元をすくわれた感じだ。

米国はヘリウムの供給・貯蔵大国なので、最終的なヘリウム調達は可能であると思われるが、近年はヘリウムの欠乏が危惧されており、将来的には不足するのかも知れない(関連記事:あと25年以内にヘリウムが枯渇する?子供に風船を買って上げられない時代に)。そのときは、LEMVは本当に飛行不可能な状態に追い込まれる。ただし、ヘリウムの代わりに水素を使った飛行船も可能であり、この場合は浮力を得るだけではなく、水素を燃料電池としても使う事ができる。水素は爆発の危険性が高い気体ではあるが無人機であるし、飛行船に水素を使う危険性を知らしめたヒンデンブルク号の火災事故は、現在では塗料が主な原因であったことが知られている。

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