2022年4月2日土曜日

ロシアのウクライナ侵攻は息切れ気味

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

ウクライナの首都キーフ周辺では退却気味のロシア軍だが、マリウポリへの攻撃は戦闘が激化しているかのように報じられている。活動が停滞しているのか、ドンバス地方とマリウポリの攻略に戦力を集中しようとしているのか見えてこないので、ウクライナ政府発表のロシア軍の戦闘機や戦車や装甲車などの被害から推測してみることにしよう。

異なる装備の被害をどう足し合わせるかが問題なのだが、主成分分析をして主成分の中でもっとも被害の大きさの分散を説明する第1主成分の予測値を戦闘の苛烈度と見なす。すると、ここ7日間の戦闘の苛烈度が、それ以前よりも格段に落ちていることが分かる。

ウクライナの首都キーフを攻略する目標を本当に諦めたのか*1、戦車などの車輛の機動力が封じられる泥化の季節ラスプティツァ(Rasputitsa)が終わる5月ごろまで一休みする気なのかは分からないが、息切れ気味なのは間違いない。クリミア半島とドンバス地方をつなぐ回廊を確保に勤しむ以外は、お休みしている可能性は高い。ミサイルを撃ってけん制はしているが。

*1ロシア軍はキーフ周辺での目標は達成したと宣言し、一部の部隊がベラルーシに引き上げているが、大部分の部隊はキーフ北方にいまだ位置している。

0 コメント:

コメントを投稿