2017年12月26日火曜日

中世風の異世界にシャワーはあり得るか?

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作家の山本弘氏がライトノベルの平鳥コウ作『JKハルは異世界で娼婦になった』を読んで、現代社会とは大きく異なる世界の描写ができる異世界と言う素材を上手くいかしていないと論評し、その中でシャワーの存在を取り上げて現代技術を当然と考えてしまっていると批判している*1。小説の設定なので読者がそれぞれ面白いかどうかだけで判断すればよいのではあるが、中世風の異世界にシャワーが不可能なのかを考察してみたい。

結論からと言うか、出落ちなのだが、検索すると昔の「シャワー」は色々と出てくるので、シャワーの具体的な形態次第になる。シャワー・ヘッドが発明されたのは19世紀らしいのだが、水滴が落ちてくるシャワーは16世紀ぐらいまでに確認されるそうで、水が上から落ちてくるものでよければギリシャ時代から何かある*2。この小説、シャワーと言う単語は出てくるが、シャワーがどのようなものか描写が無い。お湯が出ているのかすら分からない。ゆえに、シャワーがあってもおかしく無い。

どのようなシャワー技術の描写が妥当であろうか。コックをひねったら水が出ると言う仕組みはありだ。ローマ時代の貴族の家には、青銅製のコックが蛇口についた鉛の水道管*3がひかれている(左画像)。水滴が落ちるようにするのも、ありだ。パイプに穴を開けるのは難しく無い。利用者が仕組みに気づかないと言うのもありであろう。娼館に目立つ設備は要らない。水圧は上水道の高低さのみに依存しているはずだが、サイフォンは知られていたので、取水口を山の方に取れば地下か地上から風呂場の天井まで水を引き上げるのも不可能では無い。ただし、お湯を出すのは不可能ではないが、二階で湯を沸かして一階に流すような仕組みにしないといけないし、温度や湯量の管理は手間暇がかかることになる。

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