2012年9月30日日曜日

食パンは表示デバイス

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DesignTAXI.comで、wi-fiでインターネットに接続し、天気情報を取得して、トーストに焼き付けるデバイスを紹介している。

フランス人デザイナーNathan Brunstein氏が考案した、このJamy Toasterと同種のコンセプトのガジェットは他にもある。Zuse Toast Printerは12×12ドットの解像度しかないが、メモリーカードにあるデータをトーストに焼き付けてくれる。欧米人にとっては、食パンは表示デバイスのように見えるようだ。

Nexus 7はモバイルルーターがあれば快適

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Google(正確にはASUSTeK)のタブレット端末、Nexus 7(16GB)が日本発売になった。7月に北米で発売されていたもので、2万5000円ぐらいで平行輸入していた人も多い人気商品。

家電量販店では10月2日から発売の模様で、ポイントが1%つくようだ。今はGoogle Playで購入することができる。通信事業者も8GBモデルを販売する(ケータイWATCH)。

9月25日に、勢いに任せてポチってみた。

2012年9月28日金曜日

所得税の最高税率を上げても、所得税収は増えない?

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小さな政府を語ろう」で、米国の連邦所得税の37%はトップ1%の高収入の人が払っているが、彼らの税率を上げても税収は増えないと主張している。

税金の大半を払っている人の税率を上げても、税収が増えないとは謎々のように感じるが、現在のグラフと、時系列のグラフを同時に見て混乱してしまったようだ。

2012年9月27日木曜日

国連総会での野田総理の婉曲的な主張

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国連総会で野田総理がスピーチを行い、竹島や尖閣諸島における日本の立場を示した(時事通信)。当たり障りの無い事を言う歴代総理の慣行からは外れたが、婉曲的すぎて国際社会へのアピールにかけるかも知れない。

2012年9月24日月曜日

風力発電所で風が無くなる?

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風力発電所で風が無くなるのでは無いかと言う疑問に、カーネギー研究所地球生態部門とローレンス・リバモア国立研究所の研究員が、真面目に検討したようだ(DVICE)。もちろん無くならない。

現在の世界中の一次エネルギー需要は約18TWだそうだ。研究者たちのモデルでは、地球中の地表に風力タービンを配置すると400TW、大気中の凧型風力タービンが可能になれば1873TWの発電が可能になるそうだ(関連記事:地表に風が無いとしても)。発電効率などの前提で大きく変わりそうだが、エネルギー資源を使い尽くす事は無い。

2012年9月23日日曜日

暴徒の中心で、平和を叫ぶ

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一部に尖閣諸島の領有権問題で、暴徒化したデモが報道されている。中国車が日本車と間違われた、日本車を破壊しているが、その日本車のオーナーは中国人、運転していた中国人が暴行されて半身不随になった、大学生が踏まれて死んだなど殺伐した噂が飛び交っているが、単に暴れている中国人だけでは無いようだ。

2012年9月22日土曜日

沸騰しているのに泡が出ない!

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泡が大きいだけの気もするが、泡無しの沸騰が話題を呼んでいた(New Scientist)。

熱した鉄球を水中に放り込むと、通常はバブルが発生*1する。これはライデンフロスト効果と、その破れによるものだ。

2012年9月20日木曜日

もうポップコーンで手は汚さない!

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怠惰の極みのようなマシンが開発されている。POPINATOR INDIANAと言うスナック菓子の会社が、ポップ!と言う音声に反応してポップコーンを投げてくれる機器POPINATORを開発した(POPSCI)。音声センサーが二つ装着されており、それぞれが感知した音の強さの差から、ポップ!と言った人の位置を測位するようだ。ポップコーンの個別の重量も考慮されている模様。これでゲーム中に手を離さなくてもポップコーンが食べられるし、手が油で汚れることもない。

2012年9月19日水曜日

中国共産党は反日デモを焚き付けているのか?

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中国国内のデモや暴動が、中国共産党の揺さぶりだと言う主張が散見される。報道機関や警察関係者がデモを先導したと言う噂も絶えない。しかし、これは中国共産党が中国人民をコントロールしている事になるので、辻褄があわない部分が出てくる。

中国共産党が反日デモを裁量的に許可しているのは確かだが、日本への揺さぶりのために許可していると言うよりは、中国人民に中国共産党が敵視されないために許可していると考えた方が良いように思える。

2012年9月18日火曜日

尖閣諸島領有権問題は欧米メディアへの日本側のアピールが不足している

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中国の大半の人々は、尖閣諸島は日本が戦争で中国から奪ったと主張しており、日本は日清戦争後の下関条約以前に「島々が単に無人島であるだけでなく,清国を含むどの国の支配も及んでいないことを慎重に確認した上で,沖縄県編入を行った」としている(外務省)。歴史上の発見や行政権の論争はあるものの、中国が権原維持をしていなかったのは確かなようだ。しかし、国際的にそれが認知されているわけではない。

2012年9月17日月曜日

原発ゼロと言う芝居

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革新的エネルギー・環境戦略の2030年に原発ゼロと言う目標に対して、非現実的だと言う批判が出されている。経団連の米倉弘昌会長と日本商工会議所の岡村正会頭が明確に反対を表明しているが、確かに非現実的で、芝居にしかなっていない。文章の混乱も激しい。

ジャガイモで学ぶ技術の革新・伝播・選択

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山本紀夫氏の「ジャガイモのきた道―文明・飢饉・戦争」を拝読した。栽培植物としてのジャガイモの歴史を辿る本で、著者が植物学から文化人類学へ専門を変えた人のためか、技術史の本として面白い。

イモでは力が出ない、聖書に載っていないから不浄だと言う人は、21世紀の現在ではかなりの少数派だと思うのだが、ジャガイモへの偏見は多かったそうだ。本書はこの穀類に劣るジャガイモと言う偏見を打破するのが目的らしいが、この偏見なしでも楽しめる。

2012年9月16日日曜日

幸せのための経済学 — 効率と衡平の考え方

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幸せのための経済学』は題名はやさしい印象を醸し出しており、記述も平易だが、中身は手堅い経済学における規範的分析の入門書。

専門家が記述し、専門家が査読しており、品質は極めて高い。経済状態の良し悪しをどう評価すべきかを、専門用語や数式を極力使わないと言う意味で一般向けに、丁寧に説明している。中学生向けには難易度は高めと評されているが、特別な専門知識なしに読み進められる。

石原慎太郎の冒険の終わり

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東京都知事の石原慎太郎氏の日本外交を危機に晒すための冒険が終わったようだ。政府が尖閣諸島を購入することになった。

尖閣諸島に船溜などの施設を建設して日本の実効支配を誇示すると言うものだが、国際法や軍事面から見て意味が無く、国際的には尖閣諸島に“紛争”がある事を宣伝してしまい、中国人民を挑発するだけだからだ。既に中国でデモから暴動も発生しているが、これに拍車をかける意味が無い。

2012年9月14日金曜日

自由に生きたい若者が増えて、生活保護受給者が増えたらどうするの? ─ リバタリアニズムとパターナリズムの回答

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ネット詩人のイケダハヤト氏が、「自由に生きたい若者が増えて、生活保護受給者が増えたらどうするの?」と言う質問に、生活保護を受ける“可能性”で若者がチャレンジする自由を抑制するのは許しがたいと主張している(BLOGOS)。

@wastingtime_LDN氏が、これを「人間の経済的自由を制限するが、人間の政治的・社会的な自由は全て国家が保障せよというワガママ主義」で、「エセリバタリアン」「リベラリズム」だと批判している(BLOGOS)。しかし、制限される「経済的自由」が何を意味するのかが分からない。

功利主義入門 ─ はじめての倫理学

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倫理学、もしくは道徳哲学の紹介本として児玉聡氏の『功利主義入門 ─ はじめての倫理学』を拝読した。中高生でも読める平易な表記で、中二病の防止に良さそうな内容になっている。

本書は功利主義を中心に倫理学の構成を説明していくので、功利主義への安易な理解を防止する。功利主義は「最大多数の最大幸福」で短く説明される事が多く、多数決の暴力を肯定し、少数者は迫害されるべきだと誤解した中二病を誘発しがちだから、中二病の防止になる。

2012年9月12日水曜日

経済学を無視してアメリカ経済が停滞する理由が語られている

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@wastingtime_LDN氏が「アメリカ経済が停滞する理由」を語っている。サプライ・サイドで景気循環を説明するのは非常識では無いが、色々と問題があるので指摘してみたい。

@wastingtime_LDN氏から見るとノーベル賞経済学者のクルーグマンはただのコメンテーターで、バーナンキFRB議長は標準的な経済学に照らし合わせてメチャクチャらしいので、理解できないであろうし、する気もないだろうけれども。

大学教育と年収に関するある論文について

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UNICEFの畠山勝太氏がシノドスOno(2008)が日本の大学の入学難易度と人的資本形成の関係を分析していると紹介していたのだが(3.c節)、拝読した限りでは入学難易度と年収の関係を見ているだけに思えたので、幾つかコメントしたい。少なくともシグナリング仮説を否定するような分析は無かった。

2012年9月10日月曜日

誰の賃金が下がったのか?または国際競争ガーの誤解 ─ 就業者数の増減も注意

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児玉・乾・権(2012)「サービス産業における賃金低下の要因 ~誰の賃金が下がったのか~」というディスカッション・ペーパーが上がっている。

この論文の分析を『世間で蔓延する「国際競争ガー」という誤解を見事に解消』と解釈する向きがある*1が、以下の脚注からは著者らは結論を保留しているように思える。

積立方式への移行よりは、マクロ経済スライドの改良を

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少し前の記事だが、学習院大学の鈴木亘氏がブログで「(6)積立方式(=確定拠出方式)はインフレに弱い」を根も葉もない全く間違った俗説と主張している(BLOGOS)。その理由はインフレ率と名目金利が強く相関するフィッシャー効果だそうだ。『年金の積立方式はインフレに弱いという「永田町・都市伝説」』では、時系列グラフを使って説明もしており説得力があるように思えるが、積立方式への移行の必要性まではつながらない。

2012年9月9日日曜日

社会保障の経済的側面?

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平成24年版厚生労働白書に関連した「社会保障を考える」と言うブログのエントリーがある。社会保障がいかに経済に貢献するかについて説明されているのだが、違和感を感じる点がある。社会学の人が書いていると思うのだが、想定されている人間行動に整合性が無いのだ。重箱の隅をつつくような感じだが、気になる部分を批判してみたい。

2012年9月8日土曜日

維新の会の党綱領『維新八策』の藁人形論法、もしくは不整合な点

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日本/大阪維新の会の党綱領として『維新八策』が最終案として公開された(日経)。選挙対策もあるのだろうが、藁人形論法、もしくは不整合な点が散見される。もともと小さな政府による地方分権を主張していたのだが、橋下氏の持っている政策セットに大きな政府による中央集権的なものが多く、一貫性を持つのが難しくなっているようだ。

2012年9月5日水曜日

週刊ポストは捏造記事か? ─ 動画で確認できる事実もありますよ

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週刊ポストの『西成特区構想のシンポジウムで「意味ないやろ」とヤジ怒号飛ぶ』と言う記事に、学習院大学の鈴木亘氏が『全くひどい「ねつ造記事」である』と言っている。週刊誌が捏造記事を出していても驚かないが、動画が一般公開されていたので検証してみよう。

まずは鈴木氏の主張の確認から。

西成特区構想のシンポジウムの基調講演の提案は現在の住民には意味がない

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週刊ポストの『西成特区構想のシンポジウムで「意味ないやろ」とヤジ怒号飛ぶ』と言う記事に、労働政策学者の濱口桂一郎氏が学習院大学経済学部経済学科教授の鈴木亘氏を非現実的と批判している。

西成特区構想を考えるシンポジウムは、橋下氏ら大阪維新の会が固めている西成特区構想を、同地区の住民に説明した上で意見を聞くと言う会だ。

2012年9月2日日曜日

外部不経済な老害について考える

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高齢者労働者対策の再雇用義務化が短期的に若年者雇用を下げうるかについての昨日のエントリーが、濱口氏から主旨が不明瞭と指摘されている(EU労働法政策雑記帳)。

再雇用時には雇用契約の見直しができるので、高齢者の労働生産性が低下しているとしても、賃金水準を抑えることができる。ゆえに濱口氏から『賃金が高すぎるというのではない「生産性が低下する」ような「老害」とは何なのでしょう』と言う疑問が提示されている。

2012年9月1日土曜日

問題は労働市場の摩擦、つまり高齢者の働きぶり

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65歳までの再雇用義務化に関する労働経済学者の安藤至大氏のツイートに、労働政策学者の濱口桂一郎氏が「本質を取り違えた問題設定」と批判している(EU労働法政策雑記帳)。

安藤氏は労働市場の摩擦もあり、この摩擦が短期的な雇用量を左右してしまう可能性を指摘しているだけに思う。例えば、高齢者の再雇用義務化で老害が発生して労働生産性が低下するのであれば、雇用水準が逆に低下するケースも考えられる。