2012年9月24日月曜日

風力発電所で風が無くなる?

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風力発電所で風が無くなるのでは無いかと言う疑問に、カーネギー研究所地球生態部門とローレンス・リバモア国立研究所の研究員が、真面目に検討したようだ(DVICE)。もちろん無くならない。

現在の世界中の一次エネルギー需要は約18TWだそうだ。研究者たちのモデルでは、地球中の地表に風力タービンを配置すると400TW、大気中の凧型風力タービンが可能になれば1873TWの発電が可能になるそうだ(関連記事:地表に風が無いとしても)。発電効率などの前提で大きく変わりそうだが、エネルギー資源を使い尽くす事は無い。

また、風が弱まることで温度や降水量が変化するが、18TWの発電では0.1Kと1%の変化でしかなく、現在需要の24倍になる428TWの発電でも1度と20%弱の増減がある程度のようだ。大気温度は地表が上昇し、全体は冷え、降水量は緯度によって大きく異なる(関連記事:風力発電所は地表温度の上昇をもたらす)。

蓄電池の問題が解決されるまでは、風力発電が人類のエネルギー需要を支えることは無いと思うが、賦存量がある事や環境負荷が限定的なのは悪いことではない(関連記事:再生可能エネルギーのための蓄電技術:フライホイールとNaS電池)。全く意外性は無いけれど。

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