2019年7月14日日曜日

「大韓民国向け輸出管理の運用の見直し」は警告、そして日本政府は次の手を打つことになる

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大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて、日韓のメディアが大きく報じている。建前は韓国の貿易管理体制や日本との連絡体制の機能不全への不信であり、本音は韓国が日韓の合意を遵守しないことへの不信と言うことになるのは明白で、実際問題、韓国側に本音を理解してもらいたい官邸の計算が見える。日韓の合意事項を守らない韓国に、何らかの措置をとるかもよと言うメッセージを十分に伝えた。

2019年7月13日土曜日

山岡重行が批判する北田暁大『社会にとって趣味とは何か』の標準得点の問題点について

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社会心理学者の山岡重行氏が、社会学者の北田暁大氏が『社会にとって趣味とは何か*1で行った、「夫は外で働き、妻は家庭を守るほうがよいと思う」*2などの質問に、あてはまる(4点)/ややあてはまる(3点)/あまりあてはまらない(2点)/あてはまらない(1点)の4択で答えてもらったアンケート結果の集計方法について、批判を通り越した非難を展開している*3。分析手法はすべて公開されているのだから、不適切な分析であっても捏造とは言えないと思うのだが、それはさておき標準得点は使わない方が良かった。

『答えのない世界に立ち向かう哲学講座――AI・バイオサイエンス・資本主義の未来』

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ネット界隈で人工知能や生命科学に関する哲学的議論はよく見かける気がするのだが、過去の倫理的議論との整合性まで踏み込んだ哲学者の議論まで紹介されていることは少ない。紹介されている場合でも、妙に断片的な引用になっていたりして要点を抑えていない感じもある。軽い読み物で何か紹介が無いかなと思っていたら、『答えのない世界に立ち向かう哲学講座――AI・バイオサイエンス・資本主義の未来』と言うのがよさげであったので拝読してみた。

2019年7月10日水曜日

稲葉振一郎『社会学入門・中級編』の期待効用理論の説明について

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社会学者の稲葉振一郎氏の『社会学入門・中級編』を読みかけてしまって気づいたので、経済学に関する説明について問題点をひとつ指摘しておきたい。全体の議論には大した影響は無いと思うが、気づいてしまったので。ドナルド・デイヴィッドソンの著作の影響で意志決定理論に踏み込みかけたものの、うまく消化できないまま説明を試みたような雰囲気が漂っている。

2019年7月8日月曜日

元財務官僚・高橋洋一の教科書にある中心極限定理の説明について

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東京大学理学数学科卒で、常日頃、文系の経済学者は数学や統計が分からないと罵ってまわっている元財務官僚・高橋洋一氏の著書『図解 統計学超入門』の中心極限定理の説明「相互に独立な確率変数X1、X2、X3、…、Xnがあるとき、これがどのような確率分布であっても、nが大きくなればなるほど、正規分布に近づいていく」がデタラメだと話題になっている。確かに、初学者向けの説明としても、2点、看過できない誤りがある。

2019年7月7日日曜日

稲葉振一郎『社会学入門・中級編』の計量経済学に関する説明はデタラメなことを社会学徒に知って欲しい

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第1章の内容で全体がどうこうと言う話ではないのだが、社会学者の稲葉振一郎氏の『社会学入門・中級編』の第1章にある計量経済学に関する説明はデタラメなので、他の社会学徒の皆様は騙されないように注意して欲しい。ネット界隈の印象に過ぎないが、社会学者の集団はサークルをつくって思い込みを共有しだすので、由々しき事態である。ミクロやマクロの計量分析をしている経済学者たちに草稿をチェックしてもらうなりすれば、ここまで露骨に変なことにはならなかったと思うのだが。

2019年7月6日土曜日

山岡重行の統計的仮説検定の説明に対する北田暁大の批判について

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社会心理学者の山岡重行氏の『腐女子の心理学2』の巻末の統計学用語の説明に関して、社会学者の北田暁大氏が色々と批判している*1。しかし、あれこれ経緯がある*2からだと思うが、全般的に勇み足になっているので指摘しておきたい。山岡氏の記述にも問題が無いとは言い切れないのだが、統計学を学んでいない人向けの説明であろうことを念頭に置くと、山岡氏が統計学に無理解であるかのような批判は適切ではないと思われる。

2019年7月1日月曜日

「トランスジェンダー女性は女性なのだから、女性として取り扱わないと差別」にどう反論すべきか

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ネット界隈で保守的な人々が、トランスジェンダー女性とそうではないシス女性を区別して取り扱うべきと言う主張をし、どちらも女性なのだから同じように扱うのが筋ではないかと言う反論を受けていた。「トランスジェンダー女性は女性なのだから、女性として取り扱わないと差別」と言うのは、トランスジェンダー女性と言う表現における女性の意味と、単に女性と言ったときの女性の意味が異なるのを無視した詭弁なのだが、なかなか巧妙なのでとっさに反論を行うのは難しい。

2019年6月30日日曜日

∂が出てくる高校数学で熱力学と統計力学を紹介する『高校数学でわかるボルツマンの原理』

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経済物理学と言う統計力学を使って経済現象を説明しようとする分野がある*1ので以前から統計力学に野次馬的な興味があったのだが、なかなか手を出せずにいる。大学の統計力学の教材は物理学徒向けに書かれており、文系には予備知識の欠落でなかなか読み進まない*2し、そもそもそんなに本格的に勉強したくない。こんな我侭のための教材などこの世に無さそうではあるのだが、普通にブルーバックスから『高校数学でわかるボルツマンの原理 : 熱力学と統計力学を理解しよう』と言う本が出ていた。

2019年6月24日月曜日

戦争を語るおっさんは『補給戦』は読んでおけよ

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ファンタジー小説を書く前に『戦闘技術の歴史』を読んでおけと言う話で、クレフェルト『補給戦―何が勝敗を決定するのか』が勧められていたので拝読してみた。近世から第二次世界大戦までの兵站に関する風説を検討していく本で、『戦闘技術の歴史』では兵站についてはほとんど言及されていないので補完関係にあり、確かに一読の価値がある。本文だけではなく、訳者後書きの前に付録的についている著者マーチン・ファン・クレフェルトの紹介記事が面白い。原著は1977年の古い本なので現代戦については別の本で補完する必要があるし、兵站で勝敗が決した事例を選んで分析しているわけでは無いので副題が不適当な感じはするのだが、そこは御愛嬌と言うことで。