2015年2月1日日曜日

統計で嘘をつく方法でアベノミクスを擁護してみる

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

宴会芸程度の話なのだが、統計で嘘をつく方法を駆使してアベノミクスを擁護してみよう。先日のエントリーに対して「擬似科学ニュース」が色々と考察した上で、12ヶ月単純移動平均で見ると2013年1月から就業者が増えていると指摘してきた。この指摘は数字をそのまま見れば正しいのだが、12ヶ月単純移動平均がトレンド転換を反映するのが遅いことを忘れている。そしてアベノミクスを擁護するのであれば、もう少し小難しくて、それらしい方法がある。

2015年1月30日金曜日

時系列データの季節調整はどこまで信頼がおけるのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

就業者数(季節調整済)の推移のトレンド転換点を最尤法で探してみたエントリーに対して、季節調整をしたとしても月次データは信頼がおけない、年次データを見ろと言っている人がいる。傍証として年次データでも変化が見られる有効求人倍率、民間投資、銀行貸出も確認した上で結論を出したのは目に入らなかったようなのは置いておいて、季節調整がどの程度機能するかを幾つか例を挙げつつ直感的に考えてみたい。

2015年1月28日水曜日

「若者の海外旅行離れ」を検証してみた

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

「若者の・・・離れ」を嘆く記事を良く見かける昨今だが、昨日も「なぜ若い人たちは海外に行かなくなったのか」と言う記事が出ていた。「20代の海外旅行者は1996年に約460万人とピークに達し、以降はずっと減り続け、2012年には約300万人にまで落ち込んでしまった」そうだ。「とりわけ減少が甚だしいのが若い男性」で、20代男性に意識の変化があり、インターネットで海外情報を得ることで満足していると指摘している。記事を書いた渋谷和宏氏は、もっとインターネットで勉強したほうがよい。

2015年1月27日火曜日

最低賃金の引き上げを主張する前に

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

ある左派リフレ派を自称する女性が、経済セミナーの対談記事を読んで怒っていた。最低賃金が貧困層の雇用を奪っているので、最低賃金を廃止して負の所得税を導入すべきと言う八田達夫氏の主張に対して、負の所得税*1と最低賃金はともに必要だと理由なしに主張していた。

直感的に気に入った政策は、理論や実証抜きでも良いものだと思い込む、昔ながらの左翼の悪い所が出ている。この女性、新古典派経済学の批判も日頃からしているので、新古典派経済学では最低賃金は有害だと結論されていると勝手に思い込むのであろう。そして理屈抜きで、最低賃金の引き上げを主張し続けるのであろう*2。新古典派経済学でも最低賃金が必要となる場合を示せるし、さらに必要になる条件を整理することも出来るのに勿体無い。

2015年1月26日月曜日

アベノミクスで自殺が減ったと言う前に

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

自殺者数が17年ぶりの低水準で、しかも経済問題が動機と思われる人が大幅に減少した(ZAKZAK)ことから、アベノミクスで自殺者が減少したと喜んでいるリフレ派の人々を見かけた*1のだが、記事には「5年連続の減少」とも書いてある事に注意が足りていなかったようだ。アベノミクス以前の民主党政権期から自殺率は低下していた。グラフを描いて、確認しておこう。

2015年1月25日日曜日

江戸しぐさが道徳の教科書に載るようになった理由

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

失われた江戸時代の礼儀作法と見せかけて自己流マナーを押し付けようとする、擬似史学の代表例になった感のある「江戸しぐさ」だが、その問題の構図について書籍化されていたので拝読した。「江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統」は、「江戸しぐさ」がいかに荒唐無稽な偽史学を論拠する道徳であることを指摘するだけではなく、その成立や普及についても検証を重ねた上で、教育現場からの排除を主張している本だ。前半は江戸文化の薀蓄本として面白く、後半も偽歴史がいかに形成されたか社会学的に興味深い。ただし、教育現場へ浸透した理由は、もう少し掘り下げても良いのでは無いかと思った。

2015年1月24日土曜日

アベノミクスで雇用が増えたと言えるのか?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

アベノミクスで雇用が改善されたと言うリフレ派の人々の話を見かけることがある。就業者数の推移を指して、ある時点から減少から増加に転じたことを指しているのだが、アベノミクスの効果と言うのは無理がある。(1)グラフをよく見ると2012年9月が底になっている。(2)雇用は景気の遅行指数である。(3)景気一致指数の有効求人倍率を見ると、2009年の後半からずっと改善し続けている。

2015年1月23日金曜日

傾向が変化したときの折れた予測線の描き方

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

数字の動きをはっきり見せるために、グラフに回帰直線による予測値を添えることは良くある。さらに、トレンドが変わったことを示すために折れた回帰直線を描くことがあるのだが、目分量で描いているように思われているらしいので、描き方を示しておきたい。目立たないが、多少のコダワリがある。

1997年の消費増税後に経済指標が動いたのは1998年と言う嘘

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

消費税増税は2年目こそ恐い」と言うエントリーで、1997年消費税増税前後の企業と政府の資金過不足、自殺者数のグラフを出して、消費増税の悪影響は2年目に出てくると主張している。ブログ主には何度か1997年のうちから雇用が悪化していることをグラフを見せつつ指摘しており、それに対する反応もあったので、どうも意図的に嘘をつくタイプの人のようだ。景気先行指数の有効求人倍率は、1997年8月には悪化していた。

「21世紀の資本」は住宅だった

このエントリーをはてなブックマークに追加
Clip to Evernote
Pocket

話題のピケティ「21世紀の資本」だが、去年の6月15日には大きな問題点がMITの院生によって指摘されていた(Rognlie(2014))。査読論文ではないので粗があるかも知れないが、ピケティが描く絵に致命的な問題がある事を、明確に示している。資本の増大と資本分配率の上昇はほとんど住宅と地価の上昇で説明され、ピケティが指摘する生産技術が資本集約的になったことは、ほとんど影響していない。21世紀の資本は住宅と言う、ありふれた形態をしていた。