チェコでCOVID-19ワクチンの接種の有無で妊娠率が異なったことから、同ワクチンが妊孕性に影響を及ぼすかも知れないと指摘した論文Manniche, Fürst, and Hansen (2025)が、反ワクチン界隈で広まっているらしいのだが、この結果は欠落変数バイアスによる可能性が高い。
2025年10月25日土曜日
2025年10月23日木曜日
対外強硬右派の人々は、「国旗損壊罪」の制定よりも、外国国章損壊罪の廃止を求めるべき
自民と維新が来年の通常国会で「国旗損壊罪」法案を提出すると合意しており、少数与党とは言え愛国右派の野党議員も多いので、成立する可能性はそこそこあるのだが、立法理由のひとつが外国国章損壊罪となっている。
外国国章損壊罪は、①公的機関が公的に掲げた国旗を、②侮辱する目的で③損壊、除去、汚損し、④外国政府から請求があった場合に罪に問われる法律だ。デモ隊が道路で外国の国旗を燃やしたところで適用されない。
2025年10月22日水曜日
昔ながらのランサムウェア対策の復習
大手企業でのランサムウェア感染が立て続きに報道されている*1。被害にあった大手企業のシステム構成は分からないのだが、販売流通の管理システムが止まっているようで、基幹システムまで打撃を受けており衝撃だ。
ランサムウェアは、典型的には、メールに添付される(かリンク先でダウンロードされる)ファイルを実行したら感染する、PCのドライブのファイルを暗号化して利用不可能にし、複合してほしければ(仮想通貨決済で)身代金を払えと要求してくるコンピューター・ウイルスだ。1989年のAIDS Trojanが最古とされるが、決済手段の問題か当時は流行ることはなかった。近年になり暗号通貨の発明と普及で問題が解決され、犯人が現実的に身代金を得ることが可能になったため、流行している。
2025年10月17日金曜日
国民民主党の玉木雄一郎代表の決断力が残念だった件
2018年10月に「各政党が独自のカラーを出しながらも、大きな部分だけを一致させ、あとの細かな政策の違いはお互いが譲り合う。そこをしっかり調整していけば、野党は必ずひとつにまとまる」と言っていた国民民主党の玉木雄一郎代表*1だが、今年の4月17日に連合を混じえて基本政策の合意を済ました立憲民主党の連立打診に逃げ腰の姿勢を見せ続け*2、昨日の日本維新の会と自由民主党の連立に向けた協議に対し、その直前の立憲民主党・維新・国民の三者協議は何だったのかと文句を言っている。
2025年10月11日土曜日
石破総理の戦後80年ねっとり所感は、戦後日本の保守政治家の思想として、語り継がれるべきもの
出す出さないで物議のあった石破茂総理の戦後80年所感が表明され、称賛と賛同が多く表明されていた。批判もあるが一定の価値を認めた上で、植民地主義(拡張的領土政策)への批判や周辺国への謝罪が明確にない*1事や、閣議決定を経ない手続き上の点*2を指摘するものが大半だ。所感の内容自体は、概ね妥当なものだと認められている。
高市早苗は内閣総理大臣になれるのか? — 少数与党の代表としての調整能力が問われている
保守分裂選挙となり、維新が奈良県知事をとった2023年の選挙のときの奈良県連会長が高市早苗氏だ。これにより高市氏は調停能力に疑問が持たれていたのだが、早くもその懸念が現実となった。高市自民党総裁の裏金議員を復帰させた党内人事に反発から、公明党が自民党との連立を解消すると通達し、自公連立体制が崩れた。
2025年10月8日水曜日
高市早苗は公明党の協力を得つつ「保守」界隈の支持を集めることができるのか?
高市早苗氏が自民党総裁に選出された。野党が突然団結でもしない限り、高市内閣が発足する見込みだ。
高市氏は、保守を名乗る急進右派嫌税排外ポピュリズム色の強い発言をしてきた政治家で、安倍元総理の思想的後継者として振る舞おうとしている人物だ。実際、「保守」界隈で強い人気があり、岸田〜石破内閣で離れた「保守」界隈の有権者の支持を集めることが期待されている。
2025年9月28日日曜日
デジタル庁「すべてのデータを暗号化しろ!」SE「もうちょっと絞ってもらえないですかね…」
「地方公共団体情報システム非機能要件の標準」は、業務アプリケーションの稼働環境のRASIS(信頼性/可用性/保守性/保全性/機密性)のための要件をまとめたものだ。
世間水準のシステム要件の最低ラインになっていく可能性が高いので、旧態以前な表計算で書かれた一覧を眺めているのだが、以前にも増して暗号技術の利用範囲が広くなっている。
なぜポリコレ汚染を研究するのは難しいのか
学生が映画やゲームのポリコレ汚染で論文を書きたいと言ってきたら、まずそれを忘れて作品をよく分析しろと指導すると言う話に、表現規制派フェミニストを非難してきた界隈(表自界隈)から批判が集まっていた。ポリコレ汚染で論文を書くのを止めることが、ポリコレ汚染を助長すると考えたようだ。
だが、この指導は適切だ。なぜならば、ポリコレ汚染で論文を書くのは技術的に難しい。ポリコレ汚染をこの言葉を使いたい人々の直観にあうように定義するのは困難だからだ。









