2020年12月28日月曜日

尤度原理の是非は自明ではないし、プラグマティストの統計学ユーザーにとっては実益が無い議論

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統計学を専門としない数学者が、尤度原理はトンデモで、それを教えるのもトンデモと言い出している。すっかり頑固な頻度主義者といった趣きで、勢いあまって尤度原理に従っている統計手法はトンデモとまで言っている気がするのはさておき、「主義にこだわるより、適切な数学的法則を…」と言っていた人が、統計的推測が持つべき性質を考える統計哲学、主義の論争にに踏み込んで来たのは興味深い。しかし、無理に尤度原理を否定しようという試みに、実益はない。

2020年12月19日土曜日

それはベイズ統計学ではなくて、言わば情報量規準主義ですよ

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統計学を専門としない数学者から、ベイズ統計学の事前確率を主観的と言うのはトンデモだという非難から、ベイズ主義や頻度主義と言う分類を考えるのは有害無益だからやめて、カルバック・ライブラー情報量に基づく“主義によらない”統計学を考えるべきだと主張が展開され、その他のオモシロ主張*1も含めて困惑が広がっている。

2020年12月15日火曜日

支持層に気兼ねして忘年会などの自粛を訴えられない菅内閣の支持率は…

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まだまだ高い水準にあるし、平均回帰的な傾向もあるので、来月以降持ち直す可能性もあるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策への不満から、菅内閣の支持率が急落している*1。歴史上、もっとも迅速にワクチンが開発された感染症のわけだが、希望の光を支持率に転換できていない。

自民党の支持層に飲食や宿泊に関連した中小零細の経営者が多いのは想像ができ、それら企業が1930年代の大恐慌に匹敵するかそれ以上の需要減で打撃を受けているのは確かで、菅内閣が何らかの経済振興を取りたくなるのは自然だ*2。飲食や宿泊の需要を減らすような要請も行いたくない。しかし、この新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)対策と整合性を取るのは難しい。

2020年12月9日水曜日

群馬県草津町の新井議員のリコール成立でわかる誤った告発方法

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群馬県草津町の新井町議が、著書の内容を理由に解職請求され、住民投票の結果、リコールされることになった*1。解職賛成2542票、解職反対208票(無効票85票)の圧倒的な差である。投票率も53.66%とそこそこある。