2014年1月26日日曜日

ルーカス・モデルを直感的に理解するための算数

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自然発生的なインフレは実態経済に影響にするものの、政策的なインフレは実態経済に影響を与えないことを説明したLucas Islands Modelは有名なのだが、そこで行われている「合理的期待形成」が何か誤解されている気がして来た。しかし原論文の計算は込み入っているし、厳密には証明が正しくなく後日訂正された部分もあり、気軽に紹介したい感じではない。そこで直観的な算数を考えてみた。

2014年1月24日金曜日

あるマルクス経済学者のプロパガンダ(4)

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マルクス経済学者の松尾匡氏の連載4回目『反ケインズ派マクロ経済学が着目したもの──フリードマンとルーカスと「予想」』が公開されていた。世間一般ではあまり省みられないノーベル賞経済学者ロバート・ルーカスのLucas Islands Modelが紹介されているのは良いのだが、政治的理由で限界や問題を示そうとするあまりに、あまり議論が深まっていない説に飛びついてしまっているようだ。また、合理的バブルに関する理論的含意についても、合理的期待形成に問題があると誤解させるように書かれている。

2014年1月19日日曜日

イルカ追い込み漁の下手な弁護

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キャロライン・ケネディ駐日大使が「米国政府はイルカの追い込み漁に反対します。イルカが殺される追い込み漁の非人道性について深く懸念しています。」とつぶやいた事に関して、あちこちで話題が広がっている*1のだが、経済評論家の池田信夫氏がベトナム戦争インディアン虐殺を持ち出して非難を繰り返しているのだが、頓珍漢なことになっている。

2014年1月16日木曜日

官僚制度と効率性

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法と経済学の重鎮で、シカゴ学派で知られるポズナーが、官僚制度と効率性について解説している*1。抽象的に官僚制度を批判する事が多いわけだが、権威が官僚制度をどう見ているかは確認する価値があると思う。大雑把に内容を紹介してみたい。

曰く、官僚制度とは、訓練された非政治的な専門集団による裁量を最小化した文書主義に基づく多層的な階層型組織による行政のことをさす。常に口頭での指示命令が不可能なほど巨大で複雑で、米政府のように一つの組織に複数の官僚制度が存在することもある。

マンションは単なるコンクリート構造物ではなく集合住宅

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マンションの耐震制が十分では無いと言う議論がある。昭和56年の新建築基準法で最低限の耐震基準が定められており、さらに平成12年から住宅性能表示制度で最低限以上の耐震等級が定められた。しかし、この規制は二つの方向で問題があるようだ。

一つは高い耐震等級を持つ新築マンションは1割にも満たず、震度6以上の大地震*1でコンクリート構造物として継続利用ができなくなる可能性のある物件が大多数となっていることだ。一つはコンクリート構造物として地震に耐えても、集合住宅としてマンションの継続利用が不可能となるケースがあることだ。

2014年1月6日月曜日

統計学的検定に対するある拒絶反応

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「この最後の信頼区間の使い方違和感ありません?」と言われて、「仮説検定はいらない(Request for Comments|ご意見求む)」と言うブログのエントリーを見てみたら、色々と統計学への誤解が積み重なっており、さらにデータが仮説を裏付けないと言う事実に拒絶反応を示していた。色々と問題があるのだが、気付いたところを幾つか列挙してみたい。

2014年1月3日金曜日

旅客機でもっとも安全な座席位置はどこ?

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私も勘違いしていたのだが、旅客機で最も安全な座席位置はファースト・クラスでは無いそうだ。また、全ての座席が同様に安全と言うわけでもない。Popular Mechanicsが1971年からの米国の商業飛行機の墜落事故20件の座席ごとの生存率を調査したところ、機体後部の方が20ポイントも生存率が高かったそうだ。