2017年9月25日月曜日

対北朝鮮人道支援は、北朝鮮制裁を弱めない

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国連機関を通じた北朝鮮への人道支援に対して、日米が懸念を示したことに韓国で不満が広がっているらしい。北朝鮮への経済制裁を強めている時期に援助するのは頭がおかしい気がするので日米の懸念も不自然ではないのだが、大した助けにはならないので気にするほどではないかも知れない。政治的メッセージを気にしなければ。

人道支援の内容は「託児施設・小児病院・妊婦などを対象にした世界食糧計画の栄養支援事業(450万ドル)と子ども・妊婦を対象にユニセフが進めているワクチン接種、下痢・呼吸器感染病などに対する必須医薬品支援、栄養失調治療剤事業(350万ドル)」になっている。これが北朝鮮政府の財政支援になったり、援助物資が流用される恐れが無いか考えてみよう。

北朝鮮政府に資金が渡されるスキームではない。さらに、もともと北朝鮮は子供や妊婦に手厚い福祉を提供している国ではないので、北朝鮮の財政を支援する事にはならない。援助物資の流用はあり得る問題なのだが、世界食糧計画(WFP)が管理している事業なので、本当はそうは流用できない。実際は「国連の孤児用のビスケット、北朝鮮の軍や市場に横流し」のような報道もあるが、原材料の配分を変えて製造個数を増やして、一部を横流しするようなメソッドが出来てしまうのは、単に国連職員が間抜けだからである。

しっかり在庫・品質管理をするような対策を取れば良いし、そもそも状況を左右する規模や物資ではない。北朝鮮の経済規模は茨城県級とは言え茨城県ぐらいはあるし、既に輸出の9割を制裁対象としており、外貨不足により原油などエネルギー資源の不足が報じられている状況だ。孤児用のビスケットで外貨獲得は無理であろうから、仮に全てが流用されようとも大勢に影響は無い。現地工場の操業で外貨を落とす分はあるが、それも全体の一部に過ぎない。

なお、平昌オリンピックを北朝鮮と共同開催しようと言うのは、さすがに意味不明すぎである。開催中止を心配すべきであろう。

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