2017年9月20日水曜日

大抵の個人/法人への罵倒は違法行為で、アカウント凍結理由になりうる

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人気ついったらーで作家の菅野完氏が、Twitterアカウントを永久凍結されたことに対して、左派を自認する人々に困惑が広がっている。しかし、菅野氏は納得しないであろうが、氏の発言は侮辱もしくは名誉毀損行為と見なされても仕方が無いものを多分に含むため、Twitter社の行為が不適切とは言えない。

総務省が出しているプロバイダ責任制限法の名誉毀損・プライバシー関係ガイドラインを見ると、日常的に使われる罵倒が判例で違法と見なされている事が分かる。例えば菅野氏のある日の発言、「○○○は、貧乏人から金巻き上げることしか考えていない」「お前は人のこと道具としか見てない」は、相当の理由付けがないと侮辱もしくは名誉毀損になるであろうし、「死ねよ。下衆」は罵倒である。自殺教唆に未遂罪は無いため「死ね」の違法性は謎だが、世間一般では罵倒の範疇に入る言葉だと見なされている。

名誉毀損の場合は反論機会の有無が問題になると思うかも知れないが、掲示板などで反論可能な場合でも違法認定されている。リプライが全員に表示されないツイッターの仕様では、同様に判断される可能性は高い。インターネット上の匿名アカウントを対象としたものであれば、幾ら何を言っても侮辱罪にも名誉毀損罪にはならないだろうが、そのアカウントが実名の誰かと結びついていれば罪を問われる事になる。

特定の個人や法人を指してバカやアホと言うのは許されない行為であって、それらの発言や行為を非難するしか許されていないと考えよう。まぁ、一部の社会学者が気に入らない相手をほぼ無根拠でレイシストやレイピストと言って回っているのを見るに、菅野氏だけが規制されるのは気の毒な感じもするが、全員を等しく規制するリソースが無い以上、常に誰かが狙い撃ちされることになる。また、菅野氏が規制されるのは二回目であって、御行儀よく振る舞うチャンスもあった。

システム側が完璧だとは思わない。カジュアルに「バカ」「アホ」と罵倒し出す人々もそれなりいる世間よりも厳しいルールを押し付けるわけで、二回で永久凍結と言うのは身を正すには間が短すぎるであろう。だんだんと規制時間を延ばしていくような工夫が欲しい。もしくは人工知能の時代なのだから、ツイートする前に内容を解析して警告を出すようなシステムにした方が良い。もちろん、ユーザーはユーザーで御行儀よく振舞う事が求められている。つまり、嫌味な人間になれるように修行する必要がある。

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