2020年2月26日水曜日

気軽に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染検査をしない方がよい理由

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感染経路不明の国内発症者が出てウイルス対策の第3フェーズ「国内に感染者が歩いているから、国民の皆さんは予防を心がけて生活し、同時に病院に駆け込まないようにしてね!」に入った新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)騒動なのだが*1、メディアの報道が情報過多でパニックになってしまったのか、SARS-CoV-2感染検査を手軽にできるようにすべきと主張する人々を見かけるようになった。費用対効果に見合わないと言うか、現状、検査する弊害の方が大きいから。

検査で軽症者や無症状者のSARS-CoV-2感染者を炙り出しても、感染確認前と比較して有効な

  1. 治療法がない。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)には特効薬が無く、治療法は通常の風邪と同様になる。アビガン錠が有効な可能性が残っているが、副作用が強すぎて軽症者に投与できるものではない。重症でも人工呼吸器をつけてもらって、合併症を防ぐ為に抗生物質を投与してもらうことになり、大差ないであろう。
  2. 感染防止対策がない。隔離はできない。これから何百万人~何千万人と感染者が増えることが予想されるが、感染症の専用入院施設は全国で約1800床と少なく、感染者を隔離できる施設容量はない。インフルエンザなどと同様にしてもらうしかない。

さらに、広く検査することで、

  1. 検査をして欲しい人々が病院に殺到し、病院の機能が麻痺しつつ、その人ごみで感染者が増える
  2. 現状の検査は感度(=1-偽陰性率)が低く*2まったく信用ならず、陰性だから安心だと思った感染者がマスクなどをしないで周囲に感染者を広げてしまう可能性がある。
  3. 医療費がかかる。健康保険の適用内にしたら、社会保険の圧迫になる。医療関係者の手間隙の他、試薬の生産能力の拡充などに費用がかかるのでノーコストと言うわけにはいかない。
  4. 指定感染症となっていて、軽症/無症状でも入院が義務となる人々が続出、病床が不必要に埋まる*3

中国が熱心に検査しているのは、都市は州単位で封じ込める気だったからであろうが、日本政府は地形的に無理と言うか、中国政府も成功しているようには思えない。韓国は国民情緒法が・・・まぁ、こちらも成功しているように思えない。

ノロやロタやインフルエンザもあることだし、人ごみをなるべく避け、屋内へ戻ったら石鹸で手の甲や爪の間まで念入りに手洗いを2回し*4、ついでに顔も洗い、(他所様にうつさないように)マスク装備を心がけて、あとは諦めよう。え、栄養は? ? 自分の脇腹をつまんでから考えてくれ。

そういえば、これらをみんな心がけているせいか、医療関係者がインフルエンザの患者数が昨年比で減っていると言うツイートをしている。肺炎の年間死亡者数は11万人強だそうだが、今年はSARS-CoV-2が流行したおかげで、肺炎の死傷者数が大幅に減るかも知れない。

*1政府専門家会議の見解全文「完全な感染防御、難しい」:日本経済新聞

*2Detection of SARS-CoV-2 in Different Types of Clinical Specimens | Global Health | JAMA | JAMA Network

*3新型コロナ、なぜ希望者全員に検査をしないの?  感染管理の専門家に聞きました

「「指定感染症」となっていますので、感染症法に基づいて入院せねばならなくなります・・・ただし、2月25日に政府が発表した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」によれば、今後は風邪症状が軽度である場合は、自宅での安静・療養が原則となるようです。」とある。

*4消毒用のエチルアルコールも有効なのだが、入手しづらくなっているらしいし、ノロとロタには効かないので。

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