出す出さないで物議のあった石破茂総理の戦後80年所感が表明され、称賛と賛同が多く表明されていた。批判もあるが一定の価値を認めた上で、植民地主義(拡張的領土政策)への批判や周辺国への謝罪が明確にない*1事や、閣議決定を経ない手続き上の点*2を指摘するものが大半だ。所感の内容自体は、概ね妥当なものだと認められている。
2025年10月11日土曜日
高市早苗は内閣総理大臣になれるのか? — 少数与党の代表としての調整能力が問われている
自民分裂選挙となり、維新が奈良県知事をとった2023年の選挙のときの奈良県連会長が高市早苗氏だ。これにより高市氏は調停能力に疑問が持たれていたのだが、早くもその懸念が現実となった。高市自民党総裁の裏金議員を復帰させた党内人事に反発から、公明党が自民党との連立を解消すると通達し、自公連立体制が崩れた。
2025年10月8日水曜日
高市早苗は公明党の協力を得つつ「保守」界隈の支持を集めることができるのか?
高市早苗氏が自民党総裁に選出された。野党が突然団結でもしない限り、高市内閣が発足する見込みだ。
高市氏は、保守を名乗る急進右派嫌税排外ポピュリズム色の強い発言をしてきた政治家で、安倍元総理の思想的後継者として振る舞おうとしている人物だ。実際、「保守」界隈で強い人気があり、岸田〜石破内閣で離れた「保守」界隈の有権者の支持を集めることが期待されている。
2025年9月28日日曜日
デジタル庁「すべてのデータを暗号化しろ!」SE「もうちょっと絞ってもらえないですかね…」
「地方公共団体情報システム非機能要件の標準」は、業務アプリケーションの稼働環境のRASIS(信頼性/可用性/保守性/保全性/機密性)のための要件をまとめたものだ。
世間水準のシステム要件の最低ラインになっていく可能性が高いので、旧態以前な表計算で書かれた一覧を眺めているのだが、以前にも増して暗号技術の利用範囲が広くなっている。
なぜポリコレ汚染を研究するのは難しいのか
学生が映画やゲームのポリコレ汚染で論文を書きたいと言ってきたら、まずそれを忘れて作品をよく分析しろと指導すると言う話に、表現規制派フェミニストを非難してきた界隈(表自界隈)から批判が集まっていた。ポリコレ汚染で論文を書くのを止めることが、ポリコレ汚染を助長すると考えたようだ。
だが、この指導は適切だ。なぜならば、ポリコレ汚染で論文を書くのは技術的に難しい。ポリコレ汚染をこの言葉を使いたい人々の直観にあうように定義するのは困難だからだ。
2025年9月22日月曜日
質的研究は量的研究と狙いが違うので、サンプルサイズやサンプリングバイアスといった観点で批判しても仕方がないよ(注意:他に問題がないとは言っていない)
2025年9月19日金曜日
謎の用語「WEB系」の正体
「WEB系」企業がJavaを嫌うと言う話で、「WEB系」とは何か質問が飛んでいた。
ソフトウェアは動けば正義の世界なので、プログラマーの言葉の使い方は往々にして雑だ。考えなしにどんどん新しい言葉を生み出していき、気づくと忘れ去っている。「WEB系」もそういう言葉の一つだ。
さて、話の流れから察すると、「WEB系」はインターネットで提供されるソフトウェア(SaaS)を自社開発している企業のことを指している。システムインテグレーター(SIer)や技術者(のチーム)派遣(SES)ではないWEBの開発に従事している企業やプログラマを指しているので。ソフトウェア以外にもリソースを提供しているので、「WEB系」はクラウドサービス(SaaS)を自社開発する企業と整理できる。
自社開発をカタカナ語で言えば、インハウス開発(in-house development)。使うと言葉が難しくて話が分からない人になれる。
2025年9月16日火曜日
ソフトウェア開発の結合テストの自動化による開発効率向上が蔑ろにされている件
システムエンジニアがテスト項目に沿ってシステムの操作を行い、画面キャプチャーを取って表計算ソフトに張り付けて確認対象の部分を赤枠で囲い、適宜吹き出しなど追加すると言う非効率な結合テストの実施方法への愚痴ツイートがあった*1。
このテスト実施方法は、二つの点で非効率だ。一つは、再テスト実施の労働負荷が高い方法になっている。一つは、キャプチャー画像の管理に使うアプリケーションの選択を誤っている。せめてHTMLで書いたて、テスト項目ごとにページを変えた方がよい。キャプチャ画像に矩形や丸や文字を入れられるツールを探して来る必要はあるが。