9月11日にデジタル庁が「ガバメントソリューションサービスへの不正アクセスによる職員等の個人情報の漏えいの可能性について」公表し、同庁が地方自治体にセキュリティー向上を働きかける立場であるため、SNSで非難を浴びている。対策が甘々だった。
2026年9月12日土曜日
2026年7月23日木曜日
ニチレイRansomhouse事件からの教訓:エアギャップ・バックアップは役立つ
2026年7月13日の冷凍食品・低温物流の大手企業ニチレイの大規模システム障害は、ランサムウェアによる被害であることが分かった。ニチレイは不正侵入があったと発表しており、ロシア系クラッカー集団Ransomhouseが犯行声明を出している。
もっとも事態は壊滅的ではないようだ。7月17日から安全を確認できたサービスから再稼働を行い、今週末には被害を受けたシステムも隔離された場所にあるバックアップから復旧できる見込みだ。2週間弱で完全復旧となる。アスクルRansomhouse事件と対照的な帰結となった。
2026年2月16日月曜日
日本医科大学武蔵小杉病院のVPNからのクラッキング被害は、医療機器とその監視用VPNアプライアンスをVLANを用いてネットワーク的に隔離すればたぶん防げたよ
2025年12月17日水曜日
アスクルRansomhouse事件からの教訓:エアギャップ・バックアップをとろう
アスクルRansomhouse事件で、倉庫管理システム(WMS)に「世代管理された隔離された場所にあるバックアップや不正侵入検知/防御システム(IDS/IPS)がなかったとしたらびっくりだ」と言っていた*1のだが、2025年12月12日に公開された報告を読むと、そのびっくりであった。
2025年11月6日木曜日
ランサムウェア被害からの復旧がまだされないアスクルの謎
10月19日にランサムウェア被害が発覚したアスクルだが、11月4日時点でまだ平常通りの業務に戻っておらず、アスクルに物流を委託していたショッピングサイトもサービス停止が続いている。
このアスクルRansomhouse事件は、よくあるケースとは状況が異なっており(気の毒ではあるが)興味深い。ランサムウェアの被害にあう企業は多くあるが、だいたい脇が甘いセキュリティーになっているか、コントロールされた範囲での被害となっている。昔ながらのランサムウェア対策が必須の部分も出来てないか、早々にシステムの復旧を行っている。
2025年10月23日木曜日
対外強硬右派の人々は、「国旗損壊罪」の制定よりも、外国国章損壊罪の廃止を求めるべき
自民と維新が来年の通常国会で「国旗損壊罪」法案を提出すると合意しており、少数与党とは言え愛国右派の野党議員も多いので、成立する可能性はそこそこあるのだが、立法理由のひとつが外国国章損壊罪となっている。
外国国章損壊罪は、①公的機関が公的に掲げた国旗を、②侮辱する目的で③損壊、除去、汚損し、④外国政府から請求があった場合に罪に問われる法律だ。デモ隊が道路で外国の国旗を燃やしたところで適用されない。
2025年10月22日水曜日
昔ながらのランサムウェア対策の復習
大手企業でのランサムウェア感染が立て続きに報道されている*1。被害にあった大手企業のシステム構成は分からないのだが、販売流通の管理システムが止まっているようで、基幹システムまで打撃を受けており衝撃だ。
ランサムウェアは、典型的には、メールに添付される(かリンク先でダウンロードされる)ファイルを実行したら感染する、PCのドライブのファイルを暗号化して利用不可能にし、複合してほしければ(仮想通貨決済で)身代金を払えと要求してくるコンピューター・ウイルスだ。1989年のAIDS Trojanが最古とされるが、決済手段の問題か当時は流行ることはなかった。近年になり暗号通貨の発明と普及で問題が解決され、犯人が現実的に身代金を得ることが可能になったため、流行している。
2025年8月29日金曜日
ガバクラ利用に追加された非機能要件「媒体での外部保管及びネットワーク経由での遠隔バックアップ」
2025年7月3日木曜日
ジェンダー法学者の島岡まな氏の話を聞く前に知っておくべきこと
ジェンダー法学者の島岡まな氏へのインタビュー*1が公開され、そのはちゃめちゃな主張が多くの人の困惑を招いている。今回は具体的な論評を置いておいて、インタビューを読む前に知っておくべきことを列挙しておきたい。
「疑わしきは罰せず(in dubio pro reo)」は元がラテン語だけに日本だけの話ではなく、フランスでも同様。また、それは被害者に厳しくあたるためではなく、検察官の横暴を抑制するための原則。性犯罪は密室での行為になるため、現実としては推測に頼る部分もあり、有罪判決後に冤罪や狂言が発覚した場合もある*2。
2025年6月18日水曜日
埼玉県警が県議会で証言した外国人検挙者数には、出入国管理法違反やインバウンド客の迷惑行為が含まれているよ
これまで名誉毀損で何回も問題になり、虚構を含めた情報を拡散させるなどしてクルド人への憎悪を煽っていると非難されている、ジャーナリストの石井孝明氏が出した埼玉県の外国人検挙率の数字を参照し、「リベラルや反差別を掲げる人々」は「統計的根拠に基づいて差別をすることを肯定するべきかどうか」「答えなければならない」と主張しだした人がいるのだが、その前に石井孝明氏の出した数字がミスリーディングなものでないか検討する必要があるので指摘したい。
2025年4月29日火曜日
フジテレビと中居正広の件は、裁判で有罪になる前でも、悪事があったと看做してよいケースだったよ
今年の1月に表自界隈のネット論客が「フジテレビも中居さんも松本人志さんも、全員、刑事判決が確定したわけでもないにもかかわらず、性犯罪者(不同意性交等罪)があったみたいな言説がこんだけ流通してるのはやりすぎ」と言うような主張を繰り返しツイートしていたのだが、3月31日の第3者委員会の報告書が出た後はこの話題に触れなくなっていた。今から振り返らずとも、筋の悪い話だ。
2025年2月11日火曜日
立花孝志が名誉毀損で起訴され有罪になる可能性を大きくする方法
NHKから国民を守る党の立花孝志氏がデマを流し続けてきており*1、それに憤る人々から逮捕しろと言う声があがっている。
逮捕するには罪状がいる。立花孝志氏の言説に関しては、名誉毀損が該当しうるが、親告罪だ。被害者が訴える必要がある。兵庫県議会の百条委員会の委員長である奥谷謙一議員が立花孝志氏を刑事告訴しているのだが、奥谷議員に関する言及で起訴・有罪になるかは心許ない。奥谷議員に対する言及は、無根拠な誹謗中傷に思える一方で、よくある陰謀論に近いからだ。裁判官が受忍範囲と考える可能性がある。
2024年12月28日土曜日
ジョンソン論文「日本でレイプは犯罪なのか?」には明らかな粗がありまして — 用語定義と統計の取り方に気をつけよう
「実際、ハワイ大学の研究者デイビッド・T・ジョンソンが「日本でレイプは犯罪なのか?」という論文を出しています。法的に犯罪でも実際は処罰がほぼされていない状況、訴訟に行き着く数も少なく、法が機能していないという内容」と言うツイートが流れていたのだが、Johnson (2024) "Is rape a crime in Japan?"は明らかな粗がある論文なので指摘したい。性犯罪(sex crime)には強姦(rape)も痴漢も覗きも含まれることに注意して読み込もう。
2024年12月23日月曜日
滋賀医大生集団強姦事件の高裁逆転無罪判決に困惑するのは分かるよ
酒席の二次会で滋賀医大の男子学生3名が、他大の女子学生1名を輪姦して動画撮影をしたことが、暴行や脅迫を加えており強制性交罪にあたると訴えられた刑事事件で、大阪高等裁判所は被告2名に無罪を言い渡した。飯島健太郎裁判長に対する非難及び解任を求める声がフェミニストからあがり、フェミニストに対して裁判官の地位を脅かし、疑わしきは被告人の利益にと言う標語に反する発想だと言う批判がされている。
2024年7月17日水曜日
ドナルド・トランプ安全及び銃規制法案
7月13日のトランプ元大統領の暗殺未遂事件をうけて、民主党は「ドナルド・トランプ安全及び銃規制法案」を提出し、トランプ元大統領を候補者とする共和党に反対させろと言うアイディアが𝕏/Twitterに流れていた。
これは冗談だと思うが、銃規制のさらなる強化は真面目に検討すべき問題だ。報道によると、20歳の犯人は父親のものと思われるセミオートマチックライフルAR-15を用いていた。これは軍用ライフルM16とほとんど同じ製品で、訓練された狙撃主であったら確実にトランプ元大統領は殺されていた。
2024年5月25日土曜日
国際比較をすると、日本の強姦罪(不同意性交罪)の罰則は重い方なので
SNSでは「日本は性犯罪者に甘い、刑罰が低い」と言われていることがあるのだが、強姦に対してもっとも残虐な刑罰を与える国の一つとしてリストされていることもある国だ*1。死刑や去勢はないので最もは言いすぎな気がするが、先進工業国の中ではアメリカ(の一部の州)と並んで重い方だ。
2024年4月26日金曜日
2024年2月9日金曜日
2023年12月25日月曜日
草津町フラワーデモの顛末が示すフェミニスト界隈にある問題
草津町議のリコールに反対するデモの主催者や賛同者が、町長を不当に犯罪者と決め付ける中傷を行った件で、これまでの発言の訂正や謝罪に追われている。事件の発端の元町議の告発が狂言であると、元町議が認めたからだ。
告発者を支援するリスクが顕在化した事例になったが、リコール批判にとどめた狡猾なフェミニストと、元町議を支援し、告発に連帯した愚昧なフェミニストの差が現れていた。
2023年10月15日日曜日
性的児童虐待の被害を受けると、成人後に性的児童虐待を犯しやすくなるとは言えない
Salter et al. (2003)を紹介している日経メディカルの記事に参照しつつ、性的児童虐待の被害者は、性的児童虐待を犯しやすいと主張している人がいた。あるイギリスの総合教育病院にかかった家族外からの児童性虐待の被害を受けた224名の男性のうち26名が、後日、家族外に児童性虐待を行っていたことを指摘する論文だ。他にも、Ogloff et al. (2012)はオーストラリアのデータから相対リスク7.59としている。これらの論文からは、性的虐待の被害者は明らかに高リスク群に思えてくる。








