2023年9月8日金曜日

未成年タレントへの性的暴行問題は、ジャニーズ事務所だけではなく、芸能界全体で再発防止策を

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創業者のジャニー喜多川氏が所属する多数の未成年の男性タレントに性暴力を繰り返していた事件*1に関して、ジャニーズ事務所の創業者一族の社長が事実を認めて謝罪、引責辞任をした*2。再発防止特別チームの勧告を受けてのもので*3、ジャニーズ事務所として再発防止策もとられると予想される。しかし、十分ではない。

再発防止特別チームの勧告として、「ジャニーズJr.が悩み事等を相談する相談者やアドボケイトを増やすべき」とあるのだが、悪評が立つとすぐ取引が打ち切られるので、同じ事務所内の人間には事件を隠蔽する強い誘惑があるし、ジャニー喜多川氏のような事務所のトップの行為を諌めるのは困難だから、機能しない可能性がある。芸能事務所、そう大きな組織ではないはずだ。また、一社だけの問題かも分からない。

芸能界全体で再発防止策をとる方が望ましいし、「外部から人権に関する専門家を採用」し組織改革をするのではなく、外部、つまり弁護士事務所に相談窓口を引き受けてもらうべき。つまり、訴訟を請けてくれる弁護士がいる弁護士会への電話番号を入った、関係者からのどういう行為が被害になるか、被害にあったときにどうすればいいかの書いたガイドラインを、芸能事務所にいるタレントに配って説明することを義務付ける。アメリカの労働法流に休憩室などに同様の内容を書いたポスターを貼ることを義務にしてもよい。なお、販促活動みたいなものだから、ガイドラインも弁護士事務所に書いてもらおう。

新たに入る未成年タレントに自分の権利を自覚してもらうと同時に、既に芸能界で活動しているタレントや関係者の皆さんを啓蒙することができるし、組織の圧力で苦情を封殺することが不可能になるので、関係者の皆さんも怖くて未成年タレントに手出しできなくなる。しばらくは過去の悪行により訴訟が続くかもだが、そのうち問題行動を起こす人が少なくなって平和になる。

*1ジャニー喜多川氏をペドフィリアだと非難している人々がいるが、正確ではない。pedophiliaは二次性徴前が対象なので、二次性徴後の10代前半が対象のhebephiliaか10代後半が対象のephebophiliaになる。

*2ジャニー氏の性加害認め謝罪 東山新社長「やっていることは鬼畜の所業」 屋号継続には「常識外れ」の声(スポニチ) | 毎日新聞

*3ジャニーズ事務所の再発防止特別チーム、ジャニー氏の性加害認める「多数のジャニーズJr.に対し」 - ジャニーズ : 日刊スポーツ

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