今年の1月に表自界隈のネット論客が「フジテレビも中居さんも松本人志さんも、全員、刑事判決が確定したわけでもないにもかかわらず、性犯罪者(不同意性交等罪)があったみたいな言説がこんだけ流通してるのはやりすぎ」と言うような主張を繰り返しツイートしていたのだが、3月31日の第3者委員会の報告書が出た後はこの話題に触れていなかった。
2025年4月29日火曜日
2025年4月24日木曜日
奴隷制には大昔から強い批判がありまして
反リベラル界隈から「奴隷制はある時代まで当然視されていたが、しかし現代では悪だとされている。」と言う主張が流れてきたのだが、問題があるので指摘したい。古来から奴隷制度は存在しているが、道徳的な正当性については古くから疑念の目で見られていた。
奴隷制度に対する明確な批判は、1世紀には、初期のキリスト教指導者たちから発せられていた。神の下に平等であれば自由民と奴隷という区別はおかしいわけで、理屈は明快で強固だ。長い間、奴隷制廃止ではなく奴隷解放を目指したり、異端や異教徒は例外にしていたりと御都合主義な面もあったが*1、キリスト教の指導者たちは、原則として奴隷制に批判的で、その声を徐々に強めてきた。1680年頃からはじまったアメリカの奴隷制度にも、カトリックと北部のプロテスタントは反対していた。
2025年4月20日日曜日
安土桃山時代に日本にいた黒人の英雄化は、DEIともポリコレともウォークとも関係ないよ
弥助は安土桃山時代に日本にいた黒人で、宣教師の従者もしくは奴隷から織田信長の郎党になった人物だ。史料は乏しく、詳しいことはほとんど分かっていない。
1990年代からNHK大河ドラマやマンガなどのキャラクターとして登場することがあり、歴史ファンには地味に人気だ。2010年頃から欧米での知名度もあがり、2019年にはロックリー本でデタラメに紹介された*1。
その結果、国外で熱心な弥助ファンが登場し、弥助は英雄的な働きをした侍だと信じており、(具体例を確認できていないのだが)そうではないと否定されると黒人蔑視だと罵ってくるそうだ。弥助ファンの暴走。
2025年4月16日水曜日
港区男女平等参画センターの北原みのり講師拒絶は何が問題なのか?
虚偽の性被害告発をした新井町議のリコールに関して抗議を行った草津町フラワーデモ主催者側の一人である北原みのり氏が、市民団体が提案した港区男女平等参画センターの講師を勤めることを拒絶されたことが話題になっている。企画確定前のキャンセルだ。
北原氏が公開した港区の担当者の市民団体へのメール*1では、審査会で①草津町フラワーデモと②トランスジェンダーの性自認に懸念を示したことにSNS上で非難が集まっていることが問題視され、「SNSや来館者の反応による運営リスク」が懸念されるため、市民団体に講師を変更するように依頼している。
2025年4月15日火曜日
DEI雇用されたウォーク行政官によるクラマス川のダム撤去により、年初のロサンゼルス山火事の消火が困難になったと言う話は、あからさまな嘘だよ
反DEI界隈の人々が、どうも2025年1月のカルフォルニア山火事大規模化の原因は、DEI雇用されたウォークによってクラマス川からダムが撤去されて取水ができなくなったためだと主張している。
アメリカのMAGAの話*1を日本の反DEIの人々が請け売りしているわけだが、二重三重に話がおかしい虚偽であるので指摘したい。
2025年4月14日月曜日
アメリカの製造業者の雇用が激減したのは共和党ブッシュ・ジュニア政権のときで、北米自由貿易協定に調印したのは共和党ブッシュ・シニア政権だよ
アメリカの共和党支持者や民主党左派の間では、民主党主流派がウォーキズムに傾斜して製造業労働者を省みなくなったという物語が人気だ。
バイデン政権は製造業雇用の促進や労働争議の仲介などに熱心であったので事実に即しているとは言いがたいのだが、民主党から製造業労働者を引き剥がしたり、ウォーキズムを牽制したりするのに便利なナラティブなので繰り返されている。