2023年8月27日日曜日

萌え絵における制服のプリーツスカート描写問題

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宇都宮市(公認もしくは勝手)産業PRキャラクター蒼空はるかの宇都宮LRT開業報告イラストのプリーツの制服スカート描写が非現実的だと言う非難がおき、実現可能だと言う反論がされている。女子キャラクターが話題になる度に起きる口論*1だが、服飾文化の理解になるので検討してみる。

まずは話題の一葵さやか氏作画の絵を見てみよう。具体的に奇妙な点があげられたら、平均的な男性よりも女性の服飾に詳しい。

スカートの中に入れることができないのに胸部に影がついているブラウスが、強力ストレッチ素材が要求されるので無理があると言うのは、今回は無視して欲しい。

よくある制服のプリーツのスカートは、ハイウェストと言うか骨盤の上、へそが隠れる高さにベルト位置がくる。また、プリーツの上部は縫い付けてあって、開かないようにしてある。蒼空はるかのスカートは、へそが見えるローライズ気味になっており、かつプリーツの上部の縫いつけがない。

スカートの直しで実現可能かと言うと可能。セーラー服姿の女子高生のコスプレをした女性がくるっと回転する動画があり、このスカートの丈をつめれば蒼空はるかのスカートとほぼ同じになる。

可能とは言え制服としては特異なので、女性で違和感を持つ人が出るのは避けがたい。なお、この奇妙さは、萌え絵文化の特徴ではなく、別の絵師、ぽぽ田んぽぽ氏が描いた蒼空はるかには、ブラウスもスカートもよくある制服に近いものとなっている。

今まで意識してこなかったのだが、プリーツの上と下でスカートの揺らぎ方が異なる絵には理屈があったわけだ。なお、ファンタジーを描いてはいけない理屈はないので、一葵さやか氏の作風が劣ると言うわけではないから悪しからず。作品世界の制服が、現実の慣習に縛られなければならない理由はない。

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