2026年7月23日木曜日

ニチレイRansomhouse事件からの教訓:エアギャップ・バックアップは役立つ

2026年7月13日の冷凍食品・低温物流の大手企業ニチレイの大規模システム障害は、ランサムウェアによる被害であることが分かった。ニチレイは不正侵入があったと発表しており、ロシア系クラッカー集団Ransomhouseが犯行声明を出している。

もっとも事態は壊滅的ではないようだ。7月17日から安全を確認できたサービスから再稼働を行い、今週末には被害を受けたシステムも隔離された場所にあるエアギャップバックアップから復旧できる見込みだ。2週間弱で完全復旧となる。アスクルRansomhouse事件と対照的な帰結となった。

ランサムウェア被害を念頭においた業務継続計画があり、そのシナリオに沿って対応ができたものだと想像できる。侵入されてしまった事自体は気の毒ではあるが、迅速なシステム停止による被害拡大の防止と復旧作業は、過去の一定以上規模のシステムの事例と比較して良好だ。取引先への報告として詳細なレポートが公表されることを期待しているが、業界ベストプラクティスの一つになる。なお、アスクルも事件の経緯と分析を出してくれたので、他山の石とすることができた。大変、有り難い。実例があるのと無いのでは、顧客の反応は全く異なる。

技術要素としては、やはり世代管理されたエアギャップ・バックアップの存在が大きい。名古屋港統一ターミナルシステム(NUTS)のランサムウェア感染でもエアギャップ・バックアップからの迅速な復旧が達成されていた。侵入検知をどうするか、検知後の初動をどうするか、どう復旧させるかと言うような業務継続計画が必要であり、その実行のためのエアギャップ・バックアップではあるが、楽をするために避けるシステムエンジニアも多く見られるので、重要性を強調しておきたい。

データセンターへのミサイルやドローンへの攻撃(もしくは自然災害)を考えると、ロケーションを隔離したバックアップも必要だが。

0 コメント:

コメントを投稿