天皇の地位の女系継承や、女性天皇を認めるか否かの議論が盛んだ。後継者不在で国事行為を行えなくなると、内閣の発足や法律の改正ができない。超法規的に憲法改正して共和制に移行することになるが、法治国家としてそれは避けたい。後継者を確保する体制を整える必要がある。
逆に言うと、国事行為の遂行に支障がなければ、女性天皇でも女系天皇でも、旧皇族や庶民からの婿入りでも、養子でも機能的な問題はない。さらに言うと、生者である必要もない。憲法上、摂政が国事行為を代行できるからだ。ただし、現在の皇室典範では皇族しか摂政につけない。内閣が摂政を任命および解任できるようにする必要がある。国会で承認したいところだが、摂政不在だと国会を開けないので。内閣総理大臣と摂政が同時に亡くなったときのために、両院議長などにも権限を付与しておこう。
これで最悪の事態は避けられるので、後は有権者が同意できる範囲で、皇室の皆さんの意向に沿う形で皇位継承ルールを定めればよい。なお、皇位継承に明確な規則はないが、伝統を重視するならば、臣籍降下した元皇族の子孫が皇族に迎え入れられて天皇の地位についたことはないこと、宮家からも含めて最近縁の天皇から6代以上離れた子孫が天皇の地位についたことはないことには注意しよう。宮家から天皇になった後花園天皇は曾孫であるし、光格天皇は孫だ。律令では天皇の子を1代目として5代(一時期は6代)離れると、皇族ではなくなった。
なお、母は天皇だが、父はそうではなく、どちらかと言うと女系になってしまっている天皇もいる(e.g. 元正天皇、文武天皇)し、男系とは言え何代も離れた人物が継承する場合は、先代の娘や姉妹を皇后としていた時代もある(e.g. 継体天皇、光仁天皇)。孝謙上皇は、自分が一度は譲位した淳仁天皇から地位を簒奪している(藤原仲麻呂の乱)ので、一族の長だけに性別よりもリーダーシップの方が優先されていたようだ。斉明天皇は女性ではあったが、自ら呼びかけ兵を集め、それを率いて九州北部に陣を張り、(当地で病没したので実現はしなかったが)そこから朝鮮半島に攻め入ろうとしたと伝えられている。


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