2012年12月24日月曜日

クリスマスとかけて、ベイジアンととく

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バブルの頃に発生したのでは無いかと思うのだが、なぜか日本ではクリスマス・イブにデートをする風習となっている。羨ましいしケシカラン。丑の刻に神社に行きたいぐらいだ。寒いお。

さて利用される避妊具の数から、経済効果を計算している人がいた。マスコミも経済効果を報道しすぎで影響される人が増えてきたと言う事のようだ。しかし、つられて避妊禁止にしたら少子化対策になるのでは無いかと思い出す。どれぐらい子供が増えるのであろうか?*1

まず、一回の性行為での妊娠確率pを求めよう。一説によると妊娠確率は一ヶ月に0.2~0.3ぐらいだそうだ。また、平均すると一ヶ月に5回ぐらいの性交渉となる。一ヶ月は妊娠に気付かないとすると、0.3=1-(1-p)^5となる。妊娠後の性行為は無駄になる事に注意すると、ハザード関数になる事に注意せよ。逆算すると、p=1-(1-0.3)^(1/5)=0.09711955となる。

一人あたりのnをクリスマス・イブの性行為の回数とする。ここで言う一人には、リア充も、そうでもない人も含まれる。恋人なしの場合はn=0となるわけだ。そしてnの分布はポアソン分布に従うと仮定する。20代の若者は1400万人で、女性の数は半分の700万とする。コンドームの消費量は163万個らしいので、平均値λは163/700となる。

一回のデートにおける妊娠確率は、階層ベイズ的に定義することができる。つまり、(ハザード関数で定義される妊娠確率)・(ポアソン分布で定義される性行為の回数)である。dpois()をポアソン分布とすると、∫{1-(1-p)^n}dpois(n, λ)dnとなる。これに女性の数を乗ずれば、妊娠確率となる。

流産の可能性も考慮しよう。全妊娠の15%に発生し、初期流産が12%ぐらいあるらしい。妊娠確率のデータで流産の補正がどうなっているか分からないが、15%としておく。

p <- 1-(1-0.3)^(1/5)
now <- 700
lambda <- 163/now;
fetation <- function(n){ (1-(1-p)^n)*dpois(n, lambda) }
# 積分計算はn=0, 1, 2, ... , 10の合計値で近似している。
(1-0.15)*now*sum(fetation(0:10))

約9万となったので、もしコンドームの利用を禁止したら赤ちゃんが9万人出来て、出生数が1割増加する・・・わけがない。避妊ができなかったら、そうは性行為をしないはずだからだ。

ところで、メリー・クリスマス!

*1本稿の執筆にあたり、匿名ではない政治学者と倫理学者に有益なコメントを頂きました。御迷惑が及ばないように匿名にしておきます。

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