2010年12月15日水曜日

チェルノブイリで観光?

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POPSCIが、1986年4月26日に過去最悪の原子力発電所の事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所の4号炉と周辺の立ち入り禁止区域への見学を、ウクライナ政府が計画していると伝えている。UNDPも協力しているとされ、2011年から開始されるようだ。

現在まで炉心から30マイル(約48Km)以内は立ち入り禁止になっており、原発跡には原則として2,500名の保守要員しか出入りをしていない。もちろん、新たに観光用の安全な通路を準備するそうだが、それでも被爆の可能性はあるという指摘もある。CNNの取材によると、立ち入り禁止区域内は野生生物が戻り、ゴーストタウンと化したプリピャチの町でも樹木が再生しているが、現在でも基準値を超える放射能が計測されるそうだ。もっとも近年は、当局の許可を得たツアーはあり、旧市街地は見て回れるようだ(AFP)。

かなり無理のある観光ツアーだが、ウクライナ政府にも事情がある。事故のあった4号炉を封印しているドームに設計上の問題があり、崩壊の可能性があるため、2015年までに新たなドームを建築したいそうだ。新ドームは全高105m、幅260m、全長149m、重量2万トンになり、11億ドル(約935億円)を超える費用がかかるので、観光ツアーで資金を賄いたいようだ。

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