2010年7月14日水曜日

iPhone4、より大きな欠陥の可能性

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Consumer Report誌が、電波の感度問題でiPhone 4の購入を非推奨としたことで反響が高まっている。これは、iPhone 4の右下のベゼル部分に触れると、アンテナの感度が急激に低下する問題で、多くのニュースで報道され、Gizmodoなど、かなりのBLOGサイトで問題が検証されている。それらに掲載されたデータやyoutubeの動画を見る限りは、問題があるのは明確なようだ。今のところiPhone 4の売り上げに影響しているようには見えないが、既に集団訴訟に発展しているし、Appleが問題を単なる電波強度の表示の問題だと主張していることが反発されていることもあり、かなり盛り上がった展開になっている。

もっとも冷静になって考えてみると、この問題は全くもってたいしたことが無い。そもそも通信がちょっと途切れたぐらいで致命的な問題になるとは思えないし、問題点や症状がはっきりしているせいで、幾らでも対応がとれるせいだ。問題箇所にセロハンテープを貼るだけで解決できるのに、盛り上がっている。確かに人気商品の欠陥は楽しい話題だが、この問題はそれ以上ではないように感じる。

どちらかと言うと、iPhone 4にはもっと損害が大きい問題が報告されており、そちらの方が重要であろう。iPhone 4とPCをUSBケーブルで接続していたときに、加熱し接続部分が焼けて変形したという事故だ(Gizmodo)。USBポートに欠陥があるようだ。詳しい報道はまだなされておらず、iPhone 3GやiPodなどの他のApple製品でも同様のトラブルがあったことから、大きな問題にはなっていないようだが、アンテナ感度の問題よりも圧倒的にリスクは高い。

もし責任を問われたとしても原価が数百円も無さそうなバンパーを配れば解決するアンテナの問題よりも、既に何百万台と販売しているiPhone 4の全面リコールにつながるUSBポートの欠陥の方がAppleへの潜在的な損害も大きい。証券アナリストもアンテナの問題には注意を払っているようだが、本当に注目すべきはUSBポートの欠陥に続報が出てこないかだ。小事に注目しすぎると、後で大事に驚くことになりかねない。

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