2010年8月2日月曜日

リーマン・ショック前後の、子ガモのダイブ

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リーマン・ショック前に、サブプライム・ローン(低所得者向けの高リスク住宅ローン)の焦げ付きが問題になっていた事は良く知られた事実だが、そんなサブプライム・ショックの最中は、マガモもちょっと高嶺に家を構えてきたらしい。

2008年5月、あるダウンタウンのビルの2階の窓の外の、地上2.6mの外部構造物の上にマガモが営巣した。ビルの入り口に良くあるアーチの上だ。そのビルに入居していたSterling Savings銀行の融資担当マネージャーJoel Armstrong氏は、その窓の外に見えるマガモの巣に気づいて、卵から孵ったヒナが地上に降りられるのか心配になったそうだ。Armstrong氏は、巣の存在に気づいてから毎日、その鴨の巣を観察し続け、ある日、雛が孵ったことに気づいた。マガモの母親は移動を始めたのだが、案の定、その後をついていったヒナが一羽、地面に激突してのたうちまわったらしい。見かねたArmstrong氏は、オフィスを飛び出し、残りのヒナが飛び降りてきた所をキャッチした。マガモは交通量の多いダウンタウンを、2ブロック先の池まで移動しないといけなかったので、同僚の助けでコピー用紙の箱に雛を入れ、箱を見せつつ母ガモを誘導し、何とか池までたどり着かせた(Spokane.net)。

無謀なライフプランなマガモだが、リーマン・ショック後の2009年にも同じ場所で営巣を行い、やはりArmstrong氏がダイブしてきた雛をキャッチして、今度はもっと多くの周辺住民を動員して交通規制まで行って移動したそうだ。このときの写真がアップロードされていた

ヒナが孵ったところ。

母ガモからダイブ。

Armstrong氏が、子ガモをキャッチ。

交通規制をしつつ、マガモを誘導。2年目のせいか、専用の標識も。

恐らく住宅ローンなどを担当している銀行員が、金融危機の最中に、こんなのどかな事をしているのが面白いのだが、 普段の行いが良いせいなのか、Sterling Savings銀行は存続している。さて、2010年は、多少はマガモの母親も学習したのか、地面に地上の花壇の中に営巣したらしく、今年の雛はダイブする必要は無さそうである(Spokesman.com)。

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