2019年11月24日日曜日

国際会議を重ねても、宣言される目標が実現されるわけではない

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女性の権利に関して、国際会議での宣言が実現されず、次の国際会議でまた宣言しなおすものの、改善しないように思える状況が、批判されている*1

“GSOMIA終了の通告停止”でわかる文在寅政権の振り上げた拳の下ろし方

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外交では国際儀礼が重視されるしやり取りも慎重に行われることが多いが、行き当たりばったりで自滅しても、うまく無かったことにする豪腕もいる。韓国の文在寅政権にも、そういう人がいるようだ。物議を醸している“GSOMIA終了の通告停止”は、意外に上手い方便になっている。むしろ、その意図が見えてくると、延長ではなく、終了の通告停止と言う二重否定の冗長さが最高に思えてくるぐらいだ。

2019年11月22日金曜日

ジェンダー社会学者によって「お気持ちフェミニスト」が適切な表現であることを示される

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ジェンダー社会学者の小宮友根氏の雑誌『世界』に掲載された「表象はなぜフェミニズムの問題になるのか」と言うエッセイがウェブで公開されたのだが、そこでネット界隈のフェミニストの近年の創作物への非難が気分が悪いと言うだけの話であることが高らかに宣言されていた。萌え絵などの問題の表現物*1はなぜか女性差別を連想をして気分が悪いと言うだけの話だったらしい。

2019年11月17日日曜日

フェミニストはリバタリアン論客の青識亜論とどう言い争うべきか

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ネット論客の青識亜論氏と元グラビアアイドル/現ライターの石川優実氏が、ここ数年で話題になった女性ジェンダーに関する問題に関して討論会を開いたのだが、司会進行の人が残念な展開になったと嘆いていた*1。どうも議論が噛み合わなかったらしい。青識亜論氏の方はよくツイートが流れてくるし、ある程度、話をしたこともあるのだが、なかなかフェミニストの皆さんにはとっつきづらいと思う。

2019年11月14日木曜日

家族政策を語る前にとりあえず読むべき『「家族の幸せ」の経済学』

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結婚や子育ては(最後の離婚以外は)大半の人は一生のうちに経験することだが、実際のところ他所の事情はよく知らない。日本や世界についてになると、なおさらだ。皆さん興味があることだが、知っているようで知らないのが家庭の問題とも言える。ネット界隈で家族政策についての言及がよく炎上気味に話題になるのは、こういう事情が作用している。

2019年11月13日水曜日

訴求内容と訴求対象に合った、より効果的な表現方法を工夫したら、アイドルと萌え絵の女の子がアイキャッチャーとして残ることもある

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極東ブログのfinalvent氏が「男女共同参画の視点からの公的広報の手引」をひいて、日本赤十字社の「宇崎ちゃんは遊びたい」×献血コラボキャンペーンの絵は好ましくないと主張している*1のだが、少し注意深さが足りなかったようだ。「安易に」「訴求対象」「効果的」に留意して欲しいのだが、よく考えると駄目な事例とは言えないことが分かる。

2019年11月12日火曜日

日本赤十字社の理念は「お気持ち」ではなく血液製剤の安全性と品質の向上という帰結重視ですよ

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「宇崎ちゃんは遊びたい」×献血コラボキャンペーンの絵に関するシェイクスピアを専門とする文学研究者の北村紗衣氏の言及に関して、吉峯耕平弁護士が批判していた*1ことなどに対し、北村氏が反論を行っている*2ので拝読してみたのだが、日本赤十字社の血液製剤の安全性と品質の向上に勤めるという理念が、帰結を重視していることを理解できていないのが気になった。北村氏も帰結に影響はないと認めているわけで、話題のポスターが日赤の理念に反するとは言えない。

2019年11月7日木曜日

献血の広告におけるジェンダー表現規制は、献血の提供者と受益者の健康に貢献するのか?

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しないよ。

献血の広告に今風のマンガの絵(つまり、萌え絵)を使うことに関して、シェイクスピア(もしくはその関連)を研究している文学者の北村紗衣氏が、「私の一家は輸血による肝炎感染被害を受けました。私は献血の広告に高い倫理性を求めたい」と主張しだし、「輸血による肝炎感染被害と宇崎ちゃんを使った広告には何の関連性もない」「実際は「高い倫理」(=個人的好み)」と弁護士勢から批判されている。

2019年11月4日月曜日

「鏡のヴィーナス」損壊事件からは、初期のフェミニストが表象の差別性に関心を持っていたとは言えない

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ジェンダー社会学者の小宮友根氏が「鏡のヴィーナス」損壊事件をひいて、1910年代に婦人参政権運動をしていた頃の英国のフェミニストからして、裸婦画にある表象の差別性について関心があったと主張しているのだが、根拠が薄すぎなので指摘しておきたい。話によると歴史家Lynda Neadが可能性を示唆した説なのだが、直接の根拠どころか傍証も弱い。

2019年11月3日日曜日

昭和な数学随筆『トポロジー入門 奇妙な図形のからくり』

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講談社ブルーバックスが、1974年刊行の『トポロジー入門』(日科技連出版社)の復刻版『トポロジー入門 奇妙な図形のからくり』を今年になって出したのだが、拝読してみたので感想を記しておきたい。なぜか書評を求められたので。悪い本ではないと思うが、初学者向けの紹介本と言うよりは、昭和を懐かしむ何かになっている。