2017年11月9日木曜日

MV-22オスプレイの事故率急上昇への有効な対策は

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普天間基地の辺野古移転。

MV-22オスプレイは危険と言われつつも、10万飛行時間あたりの死亡もしくは機体全損のクラスA事故率が低かったが、ここ1年間に3度のクラスA事故が生じたために、クラスA事故率が急上昇するに至った。2012年の1.93から3.27に跳ね上がり、海兵隊全体の2.72よりも高い数字となった(朝日新聞)。ただし、中身を見ていくと心配すべき機体の不具合は無く、市街地上空を移動していて生じるような事故は起きていない。

2012年からのクラスA事故は次の4つだ。2015年5月のハワイでの砂塵吸引によるエンジン停止(後にエアフィルターの改良措置)。2016年12月の沖縄での夜間給油訓練中のローター破損による着水大破*1。2017年8月のオーストラリア沖でのドック型輸送揚陸艦との接触・墜落。2017年9月のシリアでの作戦行動中の不時着事故(後で現場で破壊)。俗に問題にされる可変機構が問題*2と考えられる事故は生じていない*3

それでも心配と言うのであれば、取れる現実的な安全対策は一つだ。市街地の普天間基地をそうではない辺野古に移転するのが良いであろう。MV-22オスプレイの代替機種はないし、防衛を放棄するわけにもいかない。辺野古基地は市街地を通らないで離着陸が可能なように配慮されている。

*1関連記事:V-22オスプレイの不時着を語りだす前に知っておくべきこと

*2関連記事:オスプレイ―固定翼機でも回転翼機でもなくなる「魔の瞬間」って何時よ?

*3夜間給油訓練中の事故は、オスプレイの大きなローターがホースに引っかかったもので、オスプレイの機体構造の特殊性が無問題と言うわけではない。

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