2016年11月4日金曜日

欅坂46の衣装のどこがナチス・ドイツの軍服に似ていたのか

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アイドルグループ『欅坂46』が10月22日のイベントで着用した衣装について、国際的な圧力団体サイモン・ウィーゼンタール・センターが非難をし*1、責任者の秋元康氏とソニー・ミュージックが早々に謝罪を行なった*2。当事者間はこれで解決なのだと思うが、傍観者としては二つ疑問が残る。一つは、欅坂46の衣装のどこがナチス・ドイツの軍服に似ていたのか。一つは、アイドルがナチス・ドイツの軍服に似た衣装を着てはいけないのか。

似ているといえば軍服はどれも似ているのだが、ドイツ国防軍の制服は、スカートでもない、胸元にリボンも無い、オーバーコートの縦二列のボタンの並びが似ていると言う程度である。あえて言えばカラーリングは同じかも知れないが、テカテカ感がちょっと違うような。同団体は以下の比較用の画像を提示しているが、明確な事は何も指摘していない。

AFPの記事ではpeaked caps bearing a golden birdとあるので、どうも帽子の徽章が気になっているようだ。これは当時の国章を模倣したモノだが、ハーケンクロイツが別のデザインになっているものの、全体としては似ている。ちょっと苦しい気がするが、この徽章をみるとドイツ国防軍(もしくはSS)の制服を連想する人が多数いると理解しよう。

ドイツ国防軍(もしくはSS)の帽子の徽章は幾つかバリエーションがあるようなのだが、拡大すると以下のような感じになる。

この小さなドイツ国防軍徽章もどきがついた帽子をかぶってアイドルが歌って踊る事に何の問題があるのであろうか。同団体は、犠牲者に苦痛を引き起こし、被害者の記憶を貶め、ネオナチ感情が増加している国の若者に誤ったメッセージを送ると言っているが、どういう理屈でドイツ国防軍徽章もどきが、ナチス・ドイツの行為を正当化するのかは謎である。

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