2016年4月23日土曜日

細菌が氷を作る方法が解明される

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シュードモナス・シリンガエ(Pseudomonas syringae)は凝固点を上げる能力があり、霜害の原因となる細菌としてだけではなく、雲の凝結核になっている事が知られている*1。そのたんぱく質inaZは人工降雪器にも応用されているが、その氷を作る詳しいメカニズムはわかっていなかった。しかし、和周波発生分光法(SFG)を用いてバクテリアP.syringaeが氷の結晶を作る仕組みが分かったそうだ(POPSCI)。

皮膜の中のたんぱく質が水分子を格子状に配置し、振動エネルギーを使って熱を奪うそうだ。なお、細菌自体は氷結防止酵素を持つので凍らない模様。過冷却があるのだから、その逆があっても不思議は無いが、直感的には分かりづらい何かである。元ネタはScience Advances誌に掲載された論文なので、そのうち詳しい人が紹介してくれるであろう。著者の中に日本人名もあるので、著者自身の和文紹介もあるかも知れない。

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